元マイクロソフト役員が警鐘 「働き方改革」に潜む落とし穴 (2/4ページ)

新刊JP

柴沼さんらによれば、21世紀型知識社会において活躍できるのは、特異な価値を創出し明確なビジョンを持った個人が、複数の会社で仕事をする人材だとされています。

日本ではまだ聞きなれない言葉ですが、海外ではアグリゲーターへの需要は確実に高まっており、アメリカGE(ゼネラル・エレクトリック)やシリコンバレーでは新しい職種として普及してきています。なぜなら、ビジネスにおける一番の差別化要素がスピードだからです。去年の事例でひとつ象徴的なものを挙げるなら「ポケモンGO」でしょう。

2011年、Googleの社内スタートアップ事業によって立ち上げられたナイアンティックが、1ヶ月足らずでポケモンGOを世界に浸透させましたよね。

ナイアンティックのようなベンチャー企業が、任天堂や日本マクドナルドといった大企業を巻き込み、一企業では集めきれないリソースを短期間で集め、必要な領域に投入することで一気に勝負をつける。このように、ビジネスがどんどん短期決戦化してきているといえます。

――越川さんがアグリゲーターとしての働き方を意識し始めた、きっかけのようなものはあるのでしょうか。

越川:日本マイクロソフトにいたころ、世界各地、多様な人種の働き方を間近で見ることができたのは大きかったですね。

たとえばシリコンバレーなどは、さすがイノベーションの聖地といいますか、アグリゲーターが異分野の人同士をつなぎ、圧倒的なスピード感で次々と新たなビジネスを興していくのを目の当たりにして、大いに刺激を受けました。

刺激という意味では、彼らのメリハリのきいた働き方にもびっくりしましたね。彼らは、しっかりと公私の切り替えをしながら働くので、間違っても過労死することなんてない。シリコンバレーでは、12月は丸々1ヶ月休むのが当たり前とされていました。

――少し話題は変わりますが、本書では「働き方改革を目指さないでください」と繰り返し書かれていますね。

越川:そのあたりはかなり強調したつもりです。さらにいえば、「働き方改革じたいを目的にしないでください」というのが、本書で最も伝えたかったメッセージです。

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