地元の超有力病院が牛耳る「千葉県鴨川市長選挙」の行方

まいじつ

すってぃ / PIXTA(ピクスタ)
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先ごろ行われた東京都千代田区長選は、小池百合子東京都知事と“都議会自民党のドン”と呼ばれる内田茂氏の“代理戦争”として注目された。だが、ローカル選挙では、3月5日に投開票(2月26日告示)が行われる千葉県鴨川市長選も注目されている。

鴨川市と言えば水族館の『鴨川シーワールド』や“漁業の街”という印象が強いが、医療・福祉・介護分野を幅広く手掛ける“亀田グループ”の根幹をなす『亀田総合病院』も有名だ。

「亀田総合病院は370年の歴史を持ち、かつては天皇陛下の執刀医を務めた心臓外科医の天野篤氏(順天堂大学教授)も、修医として勤務していた名門です。4年前には東京へも進出し、女性外来や人間ドックを開設しました。そして、同病院で術後の患者のフォローも始め、いまやマンモス病院に成長しています。そのため、同病院には多くの鴨川市民が働いており、市長選では少なからず影響が出るのです」(地元記者)

その市長選に出馬を表明しているのが、3月12日で任期満了を迎える現職の長谷川孝夫市長(68)。そして、自民党千葉県議を3期目の途中で辞職し、出馬を表明した亀田郁夫氏(65)だ。ちなみに亀田総合病院は亀田氏とは無関係で、深い関係とされているのは、長谷川氏の方だ。

夏祭りの会場に候補者のポスターが

「すでに昨年6月に再選出馬を表明している長谷川氏は、亀田グループ関係者4人を含めた8人の地元有力者に、支持を依頼しています。鴨川市内で行われた納涼祭の会場入り口には、長谷川氏のポスターが貼られ、推薦者と思われる数名の名前が記されていました。そのなかでも目を引いたのは、鴨川ホテル三日月などを経営する三日月グループ会長の小髙芳男氏の名前です。地元では、現職市長の“選挙ポスター”に、公平・公正であるべき名誉市民の名前を出すのはいかがなものか、という話も出ている。さらに“亀田一族”の名前もしっかり記されており、亀田総合病院に勤める多くの市民が、市長選で選択に迷う材料になりかねないという点も疑問視されているのです」(同・記者)

一方の亀田氏は“鴨川リセット”を合言葉に、市政の見直しに取り組みたいと意欲を燃やしている。

果たして、軍配はどちらに上がるのか。

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すってぃ / PIXTA(ピクスタ)

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