吉祥寺がついに首位陥落?「住んでみたい街」ランキングに異変 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■「住みたい街ランキング」のバカらしさ

 かくいう筆者も、吉祥寺に3年ほど住んだことがある。街の中で全ての用事が済んでしまう便利さもあれば、休日には大量の<観光客>でごった返すのに閉口したり。いい点もあれば悪い点もあった。他のすべての街と同様に。

 こうした<住みたい街ランキング>は、主に不動産関係会社やメディアが調査して発表する。新規の商業施設建設や、若者の遊び目線の偏ったイメージに引っ張られる傾向がある(注1)。だが本当の街の良さは結局、住んでみなければ分からない。お遊びとして、あるいは上京する前の夢としてならいいが、本気で一喜一憂するのは止めた方がいいのかも知れない。

 ……そういえば<街ランキング>記事の中には、こんな記述もあった。

「思いがけない街が注目されることに(略)ブルーボトルコーヒー1号店の進出により、清澄白河(東京都・江東区)がアート好きな人々の住みたい街に」

 清澄白河には豪商・紀伊國屋文左衛門(注2)の屋敷跡とも伝えられる清澄庭園があり、葛飾北斎や歌川広重も描いた萬年橋も……つまり輸入カフェが出来る前からアートスポットなんだけどなぁ(笑)

(注1) 引っ張られる傾向…ある種の広告として、確信犯的なものもある。
(注2) 紀伊國屋文左衛門…様々な伝説が残されている江戸時代の大金持ち。実在を疑う説もある。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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