実証映像のない「ポータブル洗濯機」にご用心! (1/2ページ)
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2年前、クラウドファンディングサイト『Indiegogo』に『Dolfi』という製品が出展された。
これは超音波で衣類の汚れを除去するという超小型洗濯機で、掌に収まるほどのサイズだった。日本円換算で1億円以上もの資金を調達したが、キャンペーン終了から2年経っても出荷の見込みが立っていない。
Indiegogo内のキャンペーンページのコメント欄は、案の定大炎上である。リファンドを要求する声が後を絶たない。そもそも、開発者は「もうすぐ出荷されるだろう」と言っておきながらFacebookでイルカ保護の話ばかり掲載しているのだから、出資者としてはたまったものではない。
「斬新な新製品」には、残念ながらこうした詐欺的なものも存在するのだ。
■ ポケットの中の洗濯機
クラウドファンディングに出てくる発明品には、プロトタイプすら存在しないというものもある。
もちろん、「これからプロトタイプを作ります」と明言しているプロジェクトもあるが、中にはそうしたことを隠蔽しながら資金を集めている開発者もいる。それを見分ける方法のひとつが、「実証動画があるのか」というものだ。
当たり前だが、モノがなければ実証もできない。Dolfiはまさにそれで、実際に衣類を洗ってどれだけ綺麗になるのかという映像がまったく用意されていない。
http://www.youtube.com/embed/0oWKr6_ttx0?version=3&rel=1&fs=1&autohide=2&showsearch=0&showinfo=1&iv_load_policy=1&wmode=transparent
それを念頭に置いた上で、以下の製品をご紹介しよう。
クラウドファンディングサイト『Kickstarter』に、『WASHWOW』というポータブル洗濯機が出展された。これは活性酸素を用いて汚れを取り除くというものらしいが、コンセプトはDolfiとまったく同じである。