「ADHDは天才肌が多い」は本当か 専門医に聞いてみた (3/3ページ)

新刊JP

――ADHDだと診断された場合、医師の方からはどのような指示やアドバイスが考えられますか?

司馬:ケースにもよりますが、たとえば忘れ物があまりにも多いということであれば、どうすれば忘れ物を減らせるのか、というアドバイスはできますし、どうすれば周囲の人のサポートをより集められるかといったところについてもお話できます。

ただ、それだけではなかなか改善しない方もいて、そういった方には薬を使った治療をすることもあります。

――日常生活に困難を覚えることが多い一方で、ADHDの人にはいわゆる「天才肌」の人も多いと聞きます。これは本当なのでしょうか。

司馬:ありえるお話だと思います。通常、人はそれまでの自分の経験にしたがって未来を予想します。いわば、「経験を通して考える」という、ある種の抑制にもとづいているわけです。

ADHDの場合、そういった抑制ですとかリミッターがない方が多いので、それが正しいかどうかはともかく、他の人が考えもしない発想が出てくることはあるのではないかと思います。
(後編につづく)

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