ついにタブー解禁?ジャニーズの”ネットドラマ”進出が物議に
歪んだルールはどう変化していくのか。3月25日、ジャニーズWESTのメンバー全員が「Netflix」の世界190ヶ国で配信されるオリジナルドラマ『炎の転校生 REBORN』に出演することが判明した。報道陣への対応を中心に、ネットでの露出に強硬姿勢だったジャニーズ事務所の新たな動きに、賛否が巻き起こっている。
■全員が主役で熱血学園バトルを展開
関西出身のメンバーで構成されるジャニーズWEST。同グループは今冬に、島本和彦氏(55)の連載漫画を原作とする『炎の転校生 REBORN』で、グループメンバーの7人全員が熱血学園バトルを繰り広げる。同ドラマはTVディレクター・映画監督の李闘士男氏(52)が監督をつとめ、全8話で描くという。
メンバーの一人である桐山照史(27)は「ジャニーズWESTだからこそ出せる空気感やコミカルなところを皆さんに楽しんでいただけるように頑張ります」と意気込みをコメント。原作者の島本氏も「ハチャメチャな元気でカッコいいものに、お洒落感がプラスされたものを私も期待しております」とコメントを送っている。
「Netflixは、『テラスハウス』などを共同制作するフジテレビと親和性が高い。そのフジテレビと関係が密なジャニーズとしては、映画並みのクオリティーで作品作りを行うNetflixに興味を持ち、ドラマ制作にまでこぎつけたのかもしれません。『炎の転校生 REBORN』が成功すれば、ジャニーズは今後ますますネットコンテンツに傾倒していく可能性もあるでしょう」(芸能関係者)
しかしジャニーズといえば、これまで所属タレントの肖像権などを盾にネット上での画像掲載を長年禁じてきた。報道陣にもお達しが出ており、各種イベントに出演したジャニーズタレントの写真はテレビや紙媒体の掲載に限られている。
ところが近年、そのルールが徐々に緩和。レコード会社の公式サイトで写真がデカデカと掲載され、所属タレント出演の映画の公式動画がネット上でバンバン出回り始めている。そして今度はネット配信ドラマへの出演である。
ファンの意見は賛否両論だ。女性ファンを中心に「新しい時代切り拓いていて本当に凄い」「ネット配信は上手い選択」と好意的な意見が送られている一方で、「恥ずかしい世界進出」「ネットへの先駆者っていい響きだけどジャニーズもそこまでしないとヤバイって時代になってきたな」と非難する声も出ている。
「傍目には、メディアに取材写真を使わせないクセにネット露出をどんどん増やしている印象。自分たちが課したルールを自らどんどん曖昧にしている。失笑するしかないですね」(報道関係者)
メディアの写真掲載はダメだが、ネット進出を果たしたい。そんな思惑が見え隠れするジャニーズの今後はどうなるのか。
- 文・海保真一(かいほ・しんいち)
- ※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。