4月から始まった「ガス自由化」消費者にどんなメリットがある?

まいじつ

鈴 / PIXTA(ピクスタ)
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4月1日からガス自由化がスタートした。正確には、都市ガスの小売り全面自由化である。これは、消費者はどこからガスを買うか自由に選べるということだ。

ちなみにプロパンガスの販売は既に自由化されており、工場など大口向け都市ガスも既に自由化されている。今回変わるのは、一般家庭向けの都市ガス販売だ。

「これまで一般家庭向けの都市ガス供給は、地域のガス会社が独占していました。例えば東京都の23区内に住んでいる人は、自動的に東京ガスからガスを買っていた。今後は新規参入する複数のガス会社が、地域のガス会社が所有するガス菅を共同利用することになります」(経済記者)

東京23区内の一般家庭が、ガスの購入先を東京ガスから新規参入のA社に変更すると、A社は東京ガスに“託送料金”を払ってガスの託送を依頼することになる。ガス漏れなどがあった場合、A社からガスを購入していても、これまで通り東京ガスが駆け付けて対応する。変わるのは、ガスの販売会社が東京ガスからA社に変わるということで、それによりA社に料金を支払うということだけだ。新たなガス管工事は必要ない。

「契約先を変更したい人は、まず地域のガス会社に連絡し、検針票に書かれた契約名義や顧客番号などを伝えて手続きします。手続きは電話のほか、インターネットでも行うことができ、所要時間は10分程度。新しいプランに切り替える場合も申し込みが必要になります」(同・記者)

ガス自由化で生まれる消費者側のメリット

では、消費者にとってガス自由化のメリットは何か。

「ガス会社間の競争で、料金引き下げや多様な料金メニューが出てくる可能性が高いでしょう。そのため、消費者はこれまでよりも安くガスを購入できるかもしれません。具体的には“セット割引”で、携帯電話、ケーブルテレビ、インターネット接続など、あらゆる分野に広がっています。ガス自由化でも、さまざまなセット販売がさらに増えると思われます」(同・記者)

電力にしてもガスにしても、切り替えによる節約効果は、世帯人数や契約プラン、ライフスタイルによって大きく異なる。仮に、月々500円の差額が生まれているとすれば、10年たてば6万円の損をするということになる。

光熱費は日々何十年も払い続けるものだ。「切り替えるのは面倒くさそうだから…」と億劫になっていると、知らずに損をしてしまうことになりかねない。

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