ご都合主義で厄介者?私たちが「フェミニスト」を自称できない理由 (1/3ページ)
《連載「となりのビッチちゃん」》
このコラムは、性や恋愛に対して前向きな女性をあえて「ビッチちゃん」と呼び肯定し、女性のライフスタイルの多様性を考えるコラムです。
私は女性向けのAVサイトを運営していますが、性的嗜好というのは本当に多種多様。
ドラマをメインにしたソフトな内容を好む女性もいれば、複数プレイやおもちゃを使ったようなハードな内容を好む女性もいます。
つまりは、本当は「女性向け」なんてカテゴリは存在しないはずなのです。
それでも「女性向け」が支持される理由……今回はそんなことを、フェミニズムの観点から考えてみたいと思います。
◆エマ・ワトソンはフェミニストの敵なのか?先月、女優のエマ・ワトソンが、乳房の一部を露出した写真を公開したということで批判を受けた、というニュースがありました。
それを聞いた私は、あのエマ・ワトソンがヌード!?と早合点し驚きましたが、写真を見てみるととんでもない、ファッション性の高いキレイな写真でした。
露出している範囲も少なく、とても上品で、「これで露出していると叩かれちゃうの?」と意外に感じました。
なぜこの写真が叩かれているのでしょうか?
批判している人の意見を見ると、「彼女はフェミニストを自称しているのに、それに反した行動をとっている」からだそうです。
これってつまり、フェミニストは女性の権利を“守る”べきという思想、つまり、女性が保守的であることを望んでいる人の意見なのではないかと思うんです。
女性が肌を露出するということは、男性に性的な対象で見られる可能性があり、女性の権利や尊厳が失われる、という考えに基づいていると考えられます。
それに対して擁護派の意見は、フェミニストは女性が自分の行動を選択する権利を持つべきだと考えている様子。
エマ・ワトソンが自分自身の選択で自分の肌を露出したことを、称賛する声も多かったです。
愛する男性には自身の肌を見せることもありますし、愛を伝えるために見せることもあるかもしれません。