【日韓戦①現地リポ】 ヤングジャパン厳しい船出 魂を欠いたタックル (1/2ページ)

ラグビーリパブリック

ふたりががりのタックルで韓国の突進を止めにいくNO8徳永(右)とSO小倉。1週間後のホームゲームでディフェンスの進歩は見られるか(撮影:出村謙知)

 ジョセフ・ジャパンにとって、初めてのアジアでのテストマッチ。

 あるいは、いきなり大きな命題を突きつけられたのかもしれなかった。

 日本はアタックし続けるのか、それともディフェンスもするのか。

「アタックのことを考えすぎだ」

 11人が代表デビューという若いチームは、総じてワン・オン・ワンタックルを決められず、ディフェンス網にはいびつな穴があり、そこを突かれた。

 本当は腹わたが煮えくり返っていたのかもしれないが、表面的にはいつものように温厚な態度のまま、ジェイミー・ジョセフHCは昨年2試合でトライを与えなかった韓国に5トライを奪われた本当の理由についてそう分析した。

「まずは1対1でタックルを決める。あるいは、一緒にタックルする。次の試合に向けて、ディフェンスに関してできることをすべてをやる」(同HC)

 もちろん、試合の中で全くディフェンスをしないということはあり得ないが、間違いなく、わずか1年半前までの日本代表はボールをキープし続ける攻撃ラグビーを指向していた。

 それに対してジョセフ・ジャパンでは、キックも多用し、必ずしもボールキープにはこだわらず、むしろボールを積極的に放していくことで、局面の打開を図ろうとする場面もしばしば。

「キックも使って、意図的にアンストラクチャーな状況を作って、その中でスペースを見つける」(SH流大主将)

 キックとキックチェイスの精度を上げることで、全く相手にボールを与えずに再び攻め始めるケースもあるが、基本的にいったんはディフェンス局面になってからのボール再獲得、そして再アタックというのが、ジョセフ・ジャパンのアンストラクチャーラグビーの流れとなる。

 どうしたって、こちらの意図としてディフェンスの場面は増えるはずだが、アジアでの船出だった韓国でのアウェー戦では、その守りがまるでダメ。

「ジャパンのジャージーを着ている以上、(タックルに)もっといかないと」(同主将)というレベルでは話にならなかった。

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