「我慢比べ」の実相。春季大会初戦は大東大が早大に完封勝ち。 (1/2ページ)

ラグビーリパブリック

 初戦勝利を挙げたのはモスグリーンのジャージィ、大東大。身長167センチ、体重88キロと小柄なFL、河野良太主将が破顔した。

「ディフェンスにフォーカスして、そこの部分で絶対に負けないようにという気持ちで試合に臨みました。それが前半からできた」

 4月23日、東京・早大上井草グラウンド。関東大学ラグビー対抗戦、リーグ戦の各群上位チームによる総当たりの公式戦、関東大学春季大会Aグループが開幕した。昨季はリーグ戦1部で3位だった大東大は、同・対抗戦A2位の早大に27-0で完封勝ちした。ハードタックラーで鳴らす河野は、チームの懸命な守備を勝因に挙げた。

「今季はディフェンスから流れを作るというコンセプトでやってきた。普段から速く(防御網を)セットして全員で前に上がろう、と練習している。きょうは、そのひとつの形を出せたかなと思います」

 赤と黒の早大は、ランナーとサポートが束になって前進しながら大外へ展開。しかし最後の最後は、緑の壁に進撃を阻まれた。グラウンドの端側の選手がタッチラインの外へ出されたり、攻め込んだ先でのオフロードパスを地面に転々とさせたり。

 春は大東大と同様、組織防御などに注力。そのため山下大悟監督は「アタック自体はやっていないので気にしていないです」としたが、独特な表現での苦言も忘れなかった。

「鬼ごっこやゲームなどの際のところで強い人間に、もう少し積極的にやって欲しかった」

 ルーキーだった昨季から出場する2年生SOの岸岡智樹らプレーメーカーに、より的確な攻撃オプションの選択を求めた。同学年の岸岡と前年度からHB団を組むSHの齋藤直人は、こう悔やんだ。

「自分自身、きょうはあまり余裕がなかった。外に振ったりしても(相手の)人数が多かった」

 

 守っては、単発での突破や攻守逆転からの速攻に手を焼いたか。山下監督は「タックルのパックが外されたところがあった」とし、組織を象るための気配り、目配りの重要性も再確認した。

「最初の我慢比べで我慢をし切れなかった、というところです。

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