菊川怜の結婚を番組関係者が喜ぶと”ハラスメント”になるのか?|やまもといちろうコラム

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「菊川 怜 写真集 HARI LAHIR REI’S DAYS」より
「菊川 怜 写真集 HARI LAHIR REI’S DAYS」より

 山本一郎(やまもといちろう)です。自分語りからするのも何ですが、私自身は10年ほど前に幸せな結婚をし、子供が三人いて、育児に奔走するぐらいには幸せで愉快な家庭を築いて、幸せであり続けようと夫婦で日々頑張っております。

 自分自身は結婚できるとは思っていなかった分、私を好きと言ってくれた家内と巡り合えたことは感謝していますし、友人知人や取引先が結婚願望があるとなればニーズがありそうな御仁同士をご紹介したり、そのままゴールインしてスピーチをやらされたりすることもあります。もちろん、結婚なんかしたくない、自分の足で一生生きていくんだと決めておられる方はそれはそれで尊重しますし、そこに踏み込む気もあんまりありません。

 で、先日私も出演させていただいているフジテレビ系『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)という朝の番組でMCを務める菊川怜さん(39)が番組内で結婚発表し、おめでたい雰囲気に包まれておったわけです。いろんな人にはいろんな人生がありますので、その節目にあたってみんなで喜んだりお祝いしたりするのは良いことだと思います。また、結婚がゴールではなく、これから家庭を夫婦で築いていくというスタートラインに立ったということでもありますから、人生の彩りも見える風景も独身とは違ったものになるのは誰であっても一緒であろうと感じるわけですね。

 ところが、こういう芸能人の結婚に関する報告をメインMCの番組でやることについて「ハラスメントだ」と主張する人がネットにいるので、世の中広いんだなと思うわけです。

■ハラスメント論調が水を差す?

 さすがに売名とまでは思いませんが、ある種のクレーマーの類じゃないのかと思うわけですね、結婚報告が「独身から脱出したこと」なんて連想は持たないでしょうから。先日も、うどん店に立ち寄った消防団に市民様からクレームがついた事案が物議を醸しておりましたが、単に自分が気に入らないことをハラスメントや不適切だといった正統性のありげな文言を添えて批判を加えて謝罪させたり水を差すのって、どうなのかなと思うわけですよ。

「消防車で団員が食事に」で謝罪 ネット「ご苦労様で済む話」

 じゃあ友人知人の結婚式は許されて、著名芸能人の結婚披露宴の番組などは駄目である、なぜならハラスメントだからという話になるんでしょうか。その線引きが良く分からないのは、おそらくはその芸能人や関係者に対する好き嫌いにすぎないからでしょう。まあ、結婚式と名の付くものは絶対に呼ばれてもいかないし、他人の結婚におめでとうも言わないということならば筋は通りますが。

 他人の結婚報告を見てハラスメントと感じるのは自由ですが、瀧波ユカリ女史だってご自身のご母堂の病気を漫画にするなど私生活を題材にして発表をして商売にしているわけで、病気は気の毒だけど狭量に過ぎるんじゃないかと感じます。

 おそらくは、一時期あったポリティカル・コレクトネスを使った相手の行動封じである「ポリコレ棒論争」みたいなものの姿だと思うのですが、まあ実に微妙な話もあったものです。

 ともあれ菊川怜ご結婚おめでとうございました。末永く幸せであらんことを。

著者プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

やまもと氏がホストを務めるオンラインサロン/デイリーニュースオンライン presents 世の中のミカタ総研

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