【春の高校野球ニュース!】早稲田実の死闘。春の王者・大阪桐蔭の目標は? タイブレーク制導入? (2/2ページ)
■最速147キロで奮闘
青森では、春季青森県大会につながる八戸地区予選の決勝で八戸工大一と八戸学院光星が激突。
八戸工大一のドラフト候補右腕・古屋敷匠真(3年生)は、10対7と3点リードの9回に登板。1点を失いながらも、最速147キロのストレートで押し、2奪三振。ピンチを切り抜け、試合を締めた。
夏は八戸学院光星、青森山田の甲子園常連校の壁を崩し、「夏の甲子園で活躍し、プロ入り」という古屋敷の願いは叶えられるか。
■ニュー報徳学園がお披露目
ベスト4と躍進したセンバツを最後に、23年間チームを率いた永田裕治監督が勇退した報徳学園(兵庫)。
大角健二新監督(前部長)による「ニュー報徳」での戦いが幕を開けた。春季兵庫県大会では、西脇工との初戦を7対1で快勝。上々な滑り出しを見せている。
新体制になっても強さは変わらず、と言ったところか。伝統の「粘り強い野球」「勝負強さ」にどんなカラーが加わるのか注目したい。遊撃の小園海斗(2年)、中堅の永山裕真(3年)ら逸材が揃っているだけに楽しみだ。
■夏11連覇を目指す聖光学院に怪物が現る!
夏の福島大会11連覇を目指している聖光学院。
カギを握るのは新エースの平野サビィ(3年生)。利き手の右手の握力が72キロ、左手が68キロ、背筋が250キロという怪力を誇り、「筋肉モンスター」の異名を取っている。
筋トレの効果により、冬の間で球速が17キロもアップ。まだまだ伸びしろは十分。夏までにどれだけ成長するか楽しみな投手だ。
■春の王者・大阪桐蔭は浮かれずおごらず
センバツの決勝で相まみえた大阪桐蔭と履正社。ともに春季大阪府大会は初戦コールド勝ちと、順調な滑り出しを見せた。
しかし、大阪桐蔭はセンバツで優勝しても手綱を緩めず、まずは「春の大阪で勝つこと」を目下の目標にしている。昨年秋の大阪府大会で敗れたことが引っかかっているからだ。
地に足をつけ、じっくりと歩みを進める王者に甲子園連覇の死角なし?
■健康な体があっての野球
ここまでは注目校、注目選手の状態を見てきたが、最後に試合の制度についても触れたい。かねてから議論されていた「タイブレーク制」が早ければ来年のセンバツから導入される可能性が浮上した。
高校野球でのタイブレーク制は延長10回から1死満塁で行われる。これまで甲子園大会では反対、もしくは慎重を求める声も多く実現してこなかった。
しかし、先のセンバツで2試合連続の引き分け再試合が起こったことから、あらためて選手の健康管理がクローズアップされ、導入に向けた動きが加速しているようだ。
■見逃せない高校野球情報をピックアップ
「清宮フィーバー」から各地区大会の模様、気になる制度の問題まで、様々な話題が踊る春の高校野球。この『夏まで待てない! 春の高校野球ニュース!!』では毎週、新鮮なトピックスをお届けしていくのでお楽しみに!
文=森田真悟(もりた・しんご)