木村拓哉がネットに大量流出?海外メディアには忖度されなかった”鉄の掟”
第70回カンヌ国際映画祭に出席した木村拓哉(44)の写真が海外メディアなどを通じてネット上に多数出回るという異変が起きている。長年、ジャニーズ事務所が敷くネット上での”写真掲載NG”の鉄の掟はどこへ吹き飛んでしまったのかーー。
木村は主演映画『無限の住人』がアウト・オブ・コンペティション部門で上映されるにあたって、13年ぶりにカンヌ入り。レッドカーペットイベントなどに登場した。同イベントでは今、日本国内のメディアには許されない行為が展開され、騒然となっている。それは木村の写真を海外メディアがネット上に堂々と掲載していること。木村が黒いタキシードに大きな蝶ネクタイを付けてレッドカーペットを歩く様子やラフなジャケット姿で決め、ポーズを取ったりカメラを手に浮かれたりする姿が余すところなくネット上に溢れ出ているのだ。
「カンヌ入りした木村の写真を大量にアップしているGetty Images社は国内メディアも使う報道写真の配信業者。日本のメディアの間では、Getty社の画像を使えばネット上に掲載していいのかと疑問とともに不満も噴出しています」(報道関係者)
ジャニーズ事務所が日本メディアに強いていた独自ルールはなぜ唐突に解禁されたのか。いや解禁されず、海外メディアなら許されるのか……そんな矛盾にマスコミ関係者の不満が募っているという。
「国内の大手メディアにとってはジャニーズを取材できない、テレビ出演させられないとなれば一大事。それだけにジャニーズの言い分を聞くしかなかった。しかし、海外メディアは報道の自由を何より重んじるし、日本国内にしか影響力を持たない芸能事務所を忖度する必要性がまったくない。それだけに国外ではまるで通用しなかったジャニーズの内弁慶ぶりが露呈した格好です」(前出・関係者)
ジャニーズ所属タレントのWeb上への写真掲載については、これまで何度も線引きの曖昧さが取り沙汰されてきた経緯がある。
「ジャニーズ側にインターネットとの融和を探る姿勢も見られたものの、基本的には画像掲載は絶対NGの状態が続いていた。しかし、昨年後半から写真週刊誌『フライデー』(講談社)や『週刊文春』(文藝春秋)など一部の国内メディアが、”報道”という観点からネット上でもジャニーズ所属タレントの写真を掲載する方向へ舵を切った。しかし、その一方で御用メディアには掲載NGを強いたまま。こうした対応の不公平さや混乱によってメディア各社は不満だらけの状態です」(前出・関係者)
国内では権勢をふるっていたものの、木村拓哉の主演映画『無限の住人』のカンヌ出展によって様々な矛盾を露呈してしまったジャニーズ事務所。今回の事例をきっかけに、時代遅れのWeb差別がいよいよ終焉を迎えようとしているのかもしれない。
- 文・阿蘭澄史(あらん・すみし)
- ※1974年滋賀県出身。フリー記者。某在京スポーツ紙の契約記者を経て、現在は週刊誌等で活躍中。主な著書に『真相!アイドル流出事件簿』(ミリオン出版)、『事務所をクビになった芸能人』(竹書房)、『芸能人のタブー』(宙出版)など。