亀と山P、予想超える大ヒットも周囲に”微妙な空気”が漂うワケ
4月期ドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)で共演中の、KAT-TUNの亀梨和也(31)と山下智久(32)が、5月19日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にスペシャルユニット「亀と山P」として生出演し反響を呼んでいる。同ドラマの主題歌である『背中越しのチャンス』を披露した二人は、「修二と彰」名義で披露した『青春アミーゴ』以来およそ12年ぶりのタッグ結成となる。また、翌週26日放送にも出演予定で「MステだけのSPメドレー」を披露すると予告されている。
今月17日に発売されたシングルCD『背中越しのチャンス』は、初日から10万枚を越える売り上げをみせ、オリコンデイリーシングルランキング首位を獲得するなど好調で、このままいけばウィークリーランキング首位も確実だ。ところが、好調な売り上げの一方で、都内のCDショップでは売り切れが続出。特に、DVDつきの初回限定盤が入手困難なようで、Amazonや、フリマアプリ「メルカリ」では、早くも定価の数倍の値段で取り引きされているという。この現象にはファンも憤慨しており、怒りの矛先をレコード会社へ向けている人も少なくない。
「出荷枚数は、レコード会社と各CDショップのやりとりで決められるのですが、売り切れが出るということは、現場の売り上げ予想を大きく上回ったということです。“思ったよりも売れた”というのが、関係者の率直な本音でしょう。今回も、単発での企画ユニットの予定ではありましたが、このままフィーバーが続けば、ジャニーズ事務所も使わない手はありません。2人の今後の活動に、路線変更が生じる可能性はあります」(芸能関係者)
実際もっと売れる可能性があったのだから、売り切れ続出は関係者の読みが甘かったと指摘せざるを得ない。その埋め合わせをするべく、ジャニーズが新たな策を講じてくる可能性は大いにあるということだ。
■KAT-TUNの充電期間は延長?
関係者が“亀と山Pフィーバー”を予想外としていたのは、本家ドラマが低迷しているからに他ならない。平均視聴率は、初回こそ12.0%とまずまずのスタートを切ったものの、「面白くない」「もう飽きた」とネット上でも酷評が相次ぎ、2話目以降は激減。以降は一桁の、9%台を彷徨っている状況だ。関係者も、低迷する視聴率と、CDの売り上げが直結してしまうだろうと踏んでいたわけだが、どうやらそうではなかったらしい。
亀梨が所属するKAT-TUNは現在活動休止中で、山下もシングルとなると2013年以来となる。それを加味すると、ファンはドラマの調子が関係なくとも、2人の音楽活動を待ち望んでいたということなのだろう。
「2人の共演を見たいというファンが多いことが分かった今、今後も『亀と山P』名義での露出は増える可能性がある。日本テレビで毎年恒例の『24時間テレビ』や、果ては年末の『紅白』にまでねじ込むことも。当初の予定ではこの勢いを持って、後のKAT-TUN活動再開に弾みをつける算段だったようですが、こっちの方が稼げると分かったジャニーズは、KAT-TUNの休止期間を延長してでも亀と山Pの活動を伸ばそうと考えてもおかしくない」(芸能関係者)
ソロになって以降、露出が減っていた山下のファンからすれば大歓迎だろうが、KAT-TUNの活動再開を願っていた亀梨ファンとしては、何とも複雑な気持ちで「亀と山P」を見守ることになりそうだ。
- 文・安藤美琴(あんどう・みこと)
- ※1974年東京都出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ガールズジャーナル』(セブン&アイ出版)、『パチンコ攻略の帝王』などに寄稿。現在は女性向け読み物系の記者・編集者として活躍中。