80代からが人生の黄金期だ「田原総一朗」(3)25年間食事はほぼ同じ

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80代からが人生の黄金期だ「田原総一朗」(3)25年間食事はほぼ同じ

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 もう一つ心がけているのは、好きなことしかしないということ。以前、あるイベントで、オーケストラの指揮者を引き受けた際、気の乗らぬまま練習するうちに消化器系がダウン。それ以来、嫌だと思う仕事は受けないようにしているという。

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 雑誌の連載も、企画のほとんどは僕自身が提案したテーマで、好きな仕事ばかりです。頼まれた仕事でも、自分のやりたいテーマに引き寄せ、できるだけ嫌なことはしないように心がけています。

 この考え方は、これまでの仕事環境によって身についたのかもしれません。テレビ東京にいた頃も好きな番組しか作りたくなかった。

 でも、僕がやりたいと思う番組は、企画の採否を握る編成部門が実現させてくれないテーマばかりでした。

 だから、いつも自分でスポンサーを見つけてきたうえで、「こういう番組をやりたい」と企画を出して実現にこぎつけていました。テレビの世界というのは、スポンサーが付いているか、視聴率が取れているか、話題になっているか、という3つの条件のうちの1つを満たしていれば、だいたいOKなんです。

 ちなみに、朝生が30年も続いているのは、あの時間帯(深夜1時台から4時30分頃まで)の番組としては視聴率がいいからです。ただ、視聴率というのは高すぎてもいけない。以前、TBSの報道番組でキャスターをしていた頃の筑紫哲也さんに言われたことがあります。「いくらいい番組を作っても、視聴率が7%以下なら打ち切られる。生存視聴率は7%。ただし、10%以上取ろうとすると、各方面にゴマをすらなきゃいけなくなる。7~10%の間で勝負しなくちゃいけない」と。

 食事も好きなものしか食べない。たとえ健康によくても、食べたくないものを食べたのでは体が喜ばないのではないか、と考えてしまうという。

 だから、朝はトーストと目玉焼き、ちぎったレタスと紅茶、すりおろしたリンゴと季節の果物と決まっています。昼は、だいたいうどんです。

 夕食は外食になることが多いのですが、ここでもほとんど同じメニューです。白い御飯とみそ汁、煮魚か焼き魚、野菜の煮物かお浸し、そして豆腐。酒は一切飲みません。25年来、ほぼ毎日こんな食事をしていますが、飽きることはないですね。

田原総一朗:1934年、滋賀県生まれ。64年、東京12チャンネル(現・テレビ東京)に入社。数々のドキュメンタリーを手がけたあと、独立。ジャーナリストとして執筆するほか、番組制作も数多く手がける。「サンデープロジェクト」では討論を担当し、放送1000回を超える長寿番組に。87年にスタートした「朝まで生テレビ!」も30周年を迎えて、今も放送中。

「80代からが人生の黄金期だ「田原総一朗」(3)25年間食事はほぼ同じ」のページです。デイリーニュースオンラインは、筑紫哲也週刊アサヒ芸能 2017年 5/25号朝まで生テレビ!長寿田原総一朗エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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