「中国GDP世界第2位」が嘘だとバレそうになった裁判 (1/2ページ)

まいじつ

(C)Shutterstock
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「何でも嘘、ニセモノでないものはペテン師だけ」

江沢民国家主席時代の朱鎔基元首相がこう言ったほど、中国はニセモノ天国だ。だから中国の公式統計はウソで塗り固められている。特に経済統計、わけてもGDP(国内総生産)は、中央政府の数字と地方政府の数字に巨大な齟齬があり、全く正確を欠いている。ある省では、幹部が会談して「中央政府が8%と言っているなら、われわれは3倍の24%でいこう」などのように、数字をデッチ上げるのが中国のシステムなのである。

そんな中国で5月31日、河北省張家口の地方裁判所傍聴席は70人の記者たちでごった返した。

この日、判決を受けたのは、中国国家統計局前局長の王保安。4月25日に収賄罪で起訴されたと国営新華社通信が伝えたが、中国の経済データの正確性に関する言及はなかった。

「判決は無期徒刑。全財産没収でした。王が不正蓄財した金は1億5428万元(25億円弱)ですが、その原資は賄賂でした。王が国家統計局長という立場を利用して、地方政府から上がってくる『経済データ』の誤魔化しを認めてやる代わりに賄賂を出せと要求していたのです」(在中国日本人ジャーナリスト)

王は身の危険を察知し、北京空港からパリかフランクフルトへ脱出する計画を練り、実際に偽名のパスポートを用意した。その偽名でファーストクラスの航空券を愛人のものと2人分購入し、空港へ向かおうとしていたところを当局によって逮捕された。愛人は空港待合室で逮捕されている。

壮大なウソに騙された外国企業

「2011年に中国のGDPは日本を抜いて世界第2位になったと発表されましたが、これは国家統計局による誇大な宣伝であり、数字の信憑性はほとんどありません。外国からの直接投資を維持するために大ウソをこき続ける必要があるのです。

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