【プロ野球】鬼門の交流戦での広島名場面集! 1イニング15失点の顛末、10連敗阻止の満塁弾、ブラウンシフト… (1/2ページ)
交流戦は早くも中盤戦に突入。昨シーズンの交流戦ではセ・リーグ唯一の勝ち越しを決め3位となった広島は、ここまで5勝2敗で2位。今シーズンも健闘している。
また昨シーズンは、交流戦で鈴木誠也が「神ってる」大ブレーク。チームに勢いを与え、リーグ優勝の原動力となった。今シーズンも、支配下登録されたばかりのバティスタが初打席から2打席連続本塁打と衝撃デビュー。チームの起爆剤になっている。
今シーズンも交流戦を好成績で乗り切り、独走態勢を作るのか? 「強い広島」に胸を躍らせているファンも多いことだろう。
今回は過去の交流戦における、広島の名場面を余すところなくお伝えしたい。
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■1イニング15失点の悲劇に差した光
この2年間の交流戦では健闘している広島。しかし、かつては信じられないような惨敗や、大型連敗を喫するなど交流戦は「負け」のイメージが強い。
昨シーズンまでの通算成績は125勝164敗(11分)で12球団中11位。最下位に沈むこと3度。広島にとって交流戦は「鬼門」だったのだ。しかし、鬼門にひと筋の光を差す名場面があった。
1イニング15失点。
2009年6月11日。ロッテ戦(千葉マリンスタジアム)で目を疑うような惨劇が起きた。
悪夢が起きたのは2対7のビハインドで迎えた6回。ここでロッテの打者20人に12安打、4四死球。48分間にも及ぶ猛攻を浴び、日本記録となる「1イニング15点」を献上。2対23と歴史的な惨敗を喫したのだ。
想像してほしい。大好きなチームが1時間近くもボコボコにやられ続け、あり得ない失点を重ねていく様を……。この屈辱は、忘れ得ぬ負の歴史としてファンの脳裏に深く刻まれている。
しかし、そんな地獄絵図にも光はあった。
普通なら、このような不甲斐ない展開となれば、見切りをつけ球場を後にするファンがほとんどだ。ところが、この日のファンの多くは、試合終了まで必死の大応援を送ったのだ。
残ったファンのなかに逆転を信じる者はいなかっただろう。ただ、グラウンドに立つ選手たちにエールを送りたかった。その一心だったと思う。
この献身的な応援は感動を呼んだ。そして、それが今日の広島人気につながったと言っても過言ではない。歴史的な敗戦のなかに小さな光明が見えた名場面だった。