世界三大レース特集:栄光のチェッカーを目指して。ル・マン24時間耐久レース【3か月連続連載企画】 (4/4ページ)
開設当初は非常に緩やかなカーブとロングストレートを2本含む簡単なレイアウトでしたが、安全性を向上させるべく改修を重ねて現在のものに落ち着きました。最初の見どころは、なんといってもユノディエールのストレートでしょう。2か所のシケインが設けられており、ここのブレーキング競争は圧巻の迫力です。ちなみにマシンの最高速は、1つ目のシケインの手前で出ることが多いといわれています。また、このストレートが終わるミュルサンヌコーナーも大きなブレーキングポイントとなっており、観客席も用意されています。次に待ち構えるコーナーは、インディアナポリスコーナー。その名のとおりインディ500が行われるインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)に由来し、IMSのように路面がバンクしていることや、かつてレンガ敷きであったことがそのように呼ばれる理由です。ここも見どころのひとつとなっています。そして超低速コーナーであるアルナージュ、高速コーナーであるポルシェ・カーブとマシンは進みます。このポルシェ・カーブ手前のポイントも、見ごたえがあります。そこからコルベットコーナー、カーティングコーナー、メゾン・ブランシュ、フォード・シケインを経てようやく一周となります。
総括するとユノディエール、ミュルサンヌ、インディアナポリス、アルナージュ、ポルシェ・カーブ、フォード・シケインなどのカーブを注目してみると、より観戦が楽しくなるということです。是非テレビやネットで観戦する際は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
■トヨタは雪辱を果たせるか?注目の勝負は、いよいよ今週末昨年のル・マンは、終盤で涙を呑んだトヨタ陣営。今年こそは、という意気込みが今シーズンのWECからは感じられます。それを裏付けるものとして、開幕戦のシルバーストーンと第2戦のスパ・フランコルシャンを連勝。6月4日に行われたル・マンのテストデーでも小林可夢偉が最速タイムを記録するなどして、トップ3を独占します。
「あの悔しさはすべて、伏線だ」というコピーを掲げて挑む、今年のトヨタ。去年の悔し涙を今年は嬉し涙に変えられるのか、それとも実力では決して引けを取らないポルシェが粘りの走りを見せるのか。すべての答えは、いよいよ今週末明らかになります。
【関連項目】
初優勝の夢に向けて!ル・マンを戦ったトヨタ車たち【前編】
【3か月連続連載企画】世界三大レース特集:マイスターを目指して。モナコGP
【日本人初】インディ500を制した男、佐藤琢磨ってどんなドライバー?