【プロ野球】岡田明丈ら若手先発陣が芽吹く広島が快走。先発ローテーションとチーム順位の関係。セ・リーグ編 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■DeNA:先発投手陣の復調に期待

 WBCで4番を張った筒香嘉智が開幕から不振。クローザーの山崎康晃も4月半ばに配置転換されるなど、苦しい立ち上がりとなったDeNA。

 先発陣での大きな誤算は、開幕投手を任された石田健大の離脱だろう。ラミレス監督が、今年のキーマンとして名前を挙げた石田だったが、4月中旬に登録抹消。現在は復帰したもののローテーションに狂いが生じてしまった。

 また、井納翔一は好投をするも勝ち星に恵まれず、2年目の今永昇太は昨シーズンの安定感が影を潜めている。

 リリーフ陣は新外国人投手のパットン、不振から脱した山崎康、砂田毅樹らが奮闘。三上朋也、田中健二朗ら不調組の穴を埋めた。

 広島、阪神を追いかけるためにも先発投手陣の復調に期待したい。

■巨人:求む! 7回の男

 巨人は高橋由伸監督が2年目を迎えるにあたり大型補強を敢行した。投手陣では山口俊、森福允彦、吉川光夫、カミネロらが加わり、野手陣では陽岱鋼、マギー、石川慎吾が新加入。開幕前は独走を予想する評論家も少なくなかった。

 しかし、広島、阪神についていくことができず下位に甘んじている。

 先発投手陣では菅野智之が開幕から好投を見せ、3試合連続完封勝利。田口麗斗、マイコラスも結果を残しているものの、チームは低調な打線に足を引っ張られ、波に乗り切れていない。大竹寛、内海哲也といったベテラン組の奮起に期待したいところだ。

 リリーフ陣は8回・マシソン、9回・カミネロの勝利の方程式が確立。彼らにつなぐ「7回の男」が鍵となりそうだ。

■中日:吉見の復活はなるか!?

 今シーズン、リリーフエースの又吉克樹が先発へ配置転換。当初は大野雄大らとともに先発ローテーションの軸としての活躍が期待されていた。

 しかし、開幕投手に指名された大野が絶不調。交流戦前までに、6試合連続で勝ち星なしの3敗を喫し、中継ぎに配置転換された。さらにリリーフでもサヨナラ満塁弾を浴びるなど結果を残せず、チーム停滞の要因となってしまった。

 一方で又吉は先発として安定した投球を見せチームの勝ち頭となっている。また、バルデス、鈴木翔太、ジョーダン、小笠原慎之介らに数字がついてきているのも心強い。

 また、中継ぎ陣は田島慎二、岩瀬仁紀、三ツ間卓也、伊藤準規と揃う。

 そこで、大野の復調はもちろんだが、最後のピースとして欲しいのは吉見一起の復活だ。ベテラン・吉見の復活とともに上位浮上を目指したい。

■ヤクルト:若手投手陣に切り替えの時期

 ベテラン・石川雅規が開幕投手を任されたことからもわかる通り、ヤクルト投手陣は若手の層が薄い。

 そのなかで、エースに名乗りを挙げる小川泰弘は開幕から2連敗を喫するも、その後は4連勝。先発陣の柱として一本立ちを期待されたが、その矢先に故障で登録抹消となった。

 この小川の穴を埋めたのが原樹理、星知弥のフレッシュコンビ。両投手が好投を見せたことでローテーションに定着。好投を続けるブキャナンとともにチームを引っ張ることになりそうだ。

 リリーフ投手陣はクローザーの秋吉亮が今ひとつで、ルーキ、石山泰稚も不安定な投球が多い。そのなかで移籍2年目の近藤一樹は、交流戦前まで無失点投球を続けていた。近藤の火消しがなければ、黒星はさらに増えていたかもしれない。

 上位浮上のためには、原樹、星といった若手陣のブレイクが鍵となりそうだ。

 首位を走る広島は先発、中継ぎ、抑えのいずれも安定し、阪神は磐石な勝利の方程式がある。上位を走るチームには強みがある。両チームを追いかける4球団は投手陣のウイークポイントを改善し、追撃態勢を整えたい。

(成績は5月28日現在、交流戦直前までのもの)

文=勝田聡(かつたさとし)

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