西部・中部アフリカの難民・移民が深刻化 (1/3ページ)

ウーマンアプス

西部・中部アフリカの難民・移民が深刻化

毎年1,200万人が難民・移民に

公益財団法人日本ユニセフ協会は5日、新たな報告書として『機会を求めて:西部・中部アフリカを移動する子どもたちの声(原題:In Search of Opportunities: Voices of children on the move in West and Central Africa)』を公開したことを明らかにしました。

この報告書によると、紛争や貧困、気候変動などにより、西部・中部アフリカで難民・移民としての生活を余儀なくされている人々は毎年1,200万人にのぼり、うち半数以上が子どもであることが伝えられています。また、彼らのうちヨーロッパを目指す人は5人に1人にも満たず、75%はサハラ以南のアフリカに留まっているそうです。

報告書は、西部・中部アフリカにおける複数の国々からの移民・難民と、その家族に対して行われた一連のインタビューに基づいて作成されたもので、子どもたちがなぜ故郷を追われることとなったのか、移動を続ける生活を送らねばならなくなっているのか、その主な理由を明らかにしています。

私たちが推測しやすい要因としては貧困がまずありますが、報告書を読むと、現実にはそれだけでなく、複数の要因が複雑に絡み合っていることが分かります。急増する人口と急速な都市化がもたらす影響、経済開発の不公平性、長期化する紛争、脆弱な政府と最も弱い立場にある支援すべき人々への保護制度・仕組みの欠如などが、その主なものとして挙げられます。

当たり前の暮らしを得られる仕組みを!保護制度拡大に向けて

さらに気候変動もまた、彼らに大きな影響を与えています。西部・中部アフリカにおける気温は、今世紀中にも、世界の他地域に比べ1.5倍以上となる3~4度もの上昇を記録するとみられています。多発する昨今の深刻な洪水や干ばつは、人々から生計の糧を奪い、避難を余儀なくさせているのです。

変化の激しい気候パターンは、これまでに何とか行われてきた農業形態のいくつかにおける維持・継続をきわめて困難なものとし、人々の生活を支えられなくなっています。
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