熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 日本人セットアッパー 上原と田澤の貢献度 (1/2ページ)

週刊実話

 上原浩治は42歳という高齢にもかかわらず、今季、カブスに1年600万ドルという好待遇で迎えられ、セットアッパーの1人として期待された。シーズン前半の防御率は2.73なので(メジャーのリリーフ投手の平均は4.14)、けっこう活躍しているように見えるが、貢献度はそう高くなかった。
 今季前半、上原は同点の場面で6度登板し、そのうち3試合で失点。いずれもチームの敗戦に繋がったため、肝心の場面で踏ん張れなかった印象が強いからだ。

 肝心な場面で打たれた理由は、伝家の宝刀スプリッターの制球が定まらず、浮いて痛打されるケースが多かったからだ。そのため、6月以降はスプリッターの比率を大幅に減らし、速球主体の投球を見せている。これが功を奏し、6月以降の防御率は1.49で、目に見えて失投が少なくなった。
 上原の速球は平均時速が139.7キロで、メジャーで最もスピードが遅い速球の一つに数えられているが、浮き上がる軌道になるため見た目よりはずっと威力がある。しかも一球一球、スピードと軌道を変えながら投げているので、打者は打てるようで打てないのだ。

 そんな上原は、6月下旬にメジャー最年長投手だったバートロ・コローンがブレーブスを解雇されたため、最年長投手になった。メジャーは日本のプロ野球に比べて高齢の投手に冷淡であるため、上原は後半戦で、結果を出す必要がある。
 一番望ましいのは、上原がシーズン後半、セットアッパーとしてフルに機能し、カブスの逆転地区優勝に多大な貢献をすることだ。さらにプレーオフでも『ポストシーズン男』ぶりを発揮してもらいたい。
 昨年、カブスは108年ぶりにワールドシリーズ制覇を成し遂げたことから、今季もナ・リーグ中地区の地区優勝を確実視されていた。しかし、先発投手陣の不振と打線の低迷でシーズン前半は、43勝45敗とよもやの負け越し。ただ、ライバルチームも低迷しているため、カブスは前半戦を同地区2位で終えている。首位ブルワーズまでは5.5ゲーム差しかない。資金力のあるカブスは、7月末のトレード期限に大物先発投手を1人補強するのは確実なので、地区優勝の可能性は大いにある。

 筆者は、上原がシーズン後半、セットアッパーとしてフルに機能し、チームをポストシーズンに導く牽引車の1人になるとみている。

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