17歳、津久井萌がリズム作る。サクラフィフティーン、フランス戦前日の表情。 (2/2ページ)

ラグビーリパブリック

「(津久井は)鍵を握るひとり。体は小さいけれど、ラグビーがよく分かっています。平常心でいつも通りやってくれれば」

 男子日本代表SH田中史朗に憧れる17歳は、「低いプレーで勝負したい」と話し、続けた。

「ゲームをコントロールしたいと思っています。(チームが)バタバタするような状況もあると思うので、そういう時に自分がうまくコントロールしないといけない」

 あどけない顔できっぱりと言った。

 齊藤聖奈主将(HO)率いるチームは試合前日練習の前に選手ミーティングを開き、なぜ自分たちがベスト8入りをしたいのか、すべきなのか、それぞれに問う時間を作った。

 この舞台に立てなかった仲間のため。怪我で唇を噛んだ選手の気持ちを思い。いろんな意見が出た。その中で主将は、「日本代表として結果を残し、次の世代の強化へつながるようにしよう」と話した。

 実は前の日の夜、齊藤はなかなか寝られなかった。

「国歌斉唱。キックオフ。スクラム。それらのことが頭の中でぐるぐる回っちゃって」

 誰もがこれまでに感じたことのないプレッシャーを感じつつキックオフのときを待っている。しかしキャプテンズランで見られた充実に、指揮官は「わくわくしている」と話し、選手たちへ信頼を寄せた。

 フランス戦は日本時間の8月10日、午前3時45分に始まる(現地8月9日/午後7時45分)。現地の夏は日が暮れるのが遅く、まだ明るい。その中で、赤白ジャージーの全員が力を出し切ることが、歴史的勝利の最低条件となる。

▼女子W杯 サクラフィフティーン 選手名鑑(試合出場メンバー背番号入り)

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