ヨーロッパでイスラムの風を感じる、コソボの歴史都市・プリズレンを訪ねて (3/3ページ)

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内部のフレスコ画も劣化が進行していて、痛々しい姿を見せています。

2017年8月現在、敷地内に入ることはできず、危機にさらされている世界遺産に指定されています。

この教会が焼き討ちに遭い、その後も修復されずにいるのは、コソボ国民の多くを占めるアルバニア人と、かつてこの地を支配していたセルビア人のあいだで現在も対立が続いていることと無関係ではありません。

日本を含め100ヵ国以上がコソボの独立を承認していますが、セルビアは今もコソボは自国の一部であるという認識を崩しておらず、「コソボの中世建造物群」もセルビアの世界遺産として登録されているのです。

歴史的な美しい町並みだけでなく、旧ユーゴスラビアが抱える民族・宗教問題を象徴するかのような光景にも出会うことで、「国家とは、民族とは」と考えさせられずにはいられません。

書籍などで旧ユーゴスラビアの歴史を学んでからプリズレンを訪れれば、単なる観光に終わらず、より印象深い学びの旅になることでしょう。

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