「生産性」は2つのステップで劇的に上がる (2/4ページ)

新刊JP

この場合、トラブル処理時間がゼロであれば、生産性は100%となります。

ただ、本来業務の時間が増えても、そもそもの業務の効率が悪ければ、成果にはつながらないということを忘れてはいけません。たとえば、1日中新規顧客開拓に時間を費やしても、1件も顧客を開拓できなければ、成果はゼロです。

――つまり、「生産性向上」には2つのステップがあるということですね。

林原:その通りです。もし現場がトラブル処理に追われているならば、まずはトラブル処理の時間を減らして、本来業務の時間を増やすこと。2つ目は、本来業務の時間を効率化して成果を上げていくことです。

――林原さんの著書では、この1つ目のステップである、トラブルを未然に防ぐための活動について書かれています。

林原:トラブル処理に忙殺されていては、本来業務の物理的な時間が確保できず、その業務の効率を上げる機会に恵まれません。まずは、本来業務の時間をより多く確保することが先決だと私は思っています。

――しかし、現場でトラブルを未然に防ごうと対策を考えても、なかなか達成できません。その最大の要因は何だと思いますか?

林原:「抵抗勢力」の出現です。生産性を向上させるためには、仕事のやり方を変える必要があります。それは小手先の改善にとどまらず、業務を抜本的に見直すような業務改革です。

業務を改革して生産性を向上させることに反対する人はいません。しかし、自分の業務に影響が及び、その影響が自分個人の不利益になると、途端にその人は「抵抗勢力」となって、業務改革を阻止する行動に出るかもしれません。さらに、その人が社内で高い地位にいると、最悪の場合、業務改革がつぶされる可能性があります。

――林原さんは数々の現場で実績を上げられていますが、トラブルの「未然防止」活動に取り組む際に気を付けていることを教えて下さい。

林原:まず、「抵抗勢力」ですが、彼らを排除するのは簡単ではありません。

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