デートに家族旅行に この秋大注目の紅葉ロープウェイ (2/3ページ)
――他にはありますか?
中島:あとは千葉の鋸山ロープウェーですかね。ここは何が変わっているかというと、乗車券が昔ながらの「硬券」なんです。かつては鉄道でもこの硬券を使用していて、駅員さんが改札で一枚ずつパチパチ入鋏していたのを憶えている方もいると思いますが、鋸山ロープウェーでは今でもそれをやっています。
特別な切符というのではなく、全ての利用客に硬券を発行しているのはここだけです。
――これだけ奥の深い世界だと、マニア同士の交流も楽しそうですね。中島:何かコミュニティがあるわけではないですけど、ロープウェイとかゴンドラ関係の友達はたくさんいますね。一緒に乗りにいくこともありますし。
昔は「どこどこに新しい搬器(ロープウェイやゴンドラなどの、人を乗せる部分)が入るよ」みたいな情報交換も楽しみだったのですが、今はもうネットで情報を得られますからね。
――やはり、既に乗ったことのあるロープウェイでも、新しい搬器が入るとまた行くんですか?中島:それはもう、必ず行きます。今日も姫路市役所の方から「書写山ロープウェイ」の搬器が来年新しくなるという連絡をいただきまして。
――調べなくても向こうから連絡が来るという。中島:鉄道ファンは多くの方がいますけれど、ロープウェイやゴンドラのファンは少ないです。物珍しさから大事にしてくれるのかもしれませんね(笑)
――確かに、鉄道ファンと比べるとマイナーな感じがします。中島:珍しいですから、初めて行くところでは警戒されることもあります。国土交通省の調査か何かだと思われるみたいで。ただ、趣味でやっているというと親近感を持ってもらえて、運営会社の方と友達になれたりします。
運営会社側がこれからファンを開拓していこうと思っていることもあって、本当によくしてもらっていますね。
――これからファンを開拓していくとなると、経営状態が気になりますが、ロープウェイやゴンドラは事業として採算が取れているんですか?中島:確かに経営が厳しいところもあります。ただ、10年くらい前と比べると混雑しているロープウェイ・ゴンドラが多いような気がします。