“急性”なら発症者の2割が病院搬送前に死亡!「大動脈解離」の恐ろしさ

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“急性”なら発症者の2割が病院搬送前に死亡!「大動脈解離」の恐ろしさ

 熊本県民なら誰でも知っている荒木アナが亡くなったのは、8月26日。

 お昼のニュースを担当した後に体調を崩して救急車で搬送されたが、そのまま帰らぬ人になったのだ。

死因は大動脈解離。大動脈解離では7月6日に俳優の中嶋しゅうさんが、一昨年にはバンド「C-C-B」の渡辺英樹さんが亡くなっている。俳優の石原裕次郎、ミュージシャンの大瀧詠一も死因は大動脈解離だ。また、発症したことがあるのは、バンド「ムーンライダーズ」メンバーの武川雅寛や笑福亭笑瓶、そしてタレントの加藤茶、大木凡人など少なくない。

 では、この大動脈解離とはどんな病なのか。江田クリニックの江田正院長が言う。

「心臓から全身に血液を運ぶ大動脈は外膜・中膜・内膜の3層構造になっている。

この中膜に傷がつき、その隙間に血液が流れ込むことで起こる病気です」

 症状が起こると亀裂の裂け目から血液が大動脈の壁を裂いて壁内に流れ込む。

そして高い血圧に耐え切れずに破裂し、血液が流れ出す。解離が進むと亀裂が血管の外まで至り、大出血を起こす。

 そのため、心臓からの全身への血流が悪くなり、脳や心臓、腎臓などの臓器が悪化していく。結果、急性大動脈解離を発症した人の約20%は、病院に到着する前に亡くなってしまうというのだ。もし治療が行われない場合には、発症48時間以内に50%が死亡する。

 また、80%以上が発症から2週間以内に90%が1年以内に死亡しているというから怖い。この病に予防法はあるのだろうか。江田院長が言う。

「主な原因である動脈硬化そのものを防ぐことです。発症するのは中年以降に多いけど、動脈硬化は時間をかけて進行する。若いころからの適度な運動や食事などの生活習慣に注意することです」

 それがいちばん難しい!?

(谷川渓)

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