芸能界「やりすぎ事件」のタブー真相(5)芸能レポーター対談「石川敏男×平野早苗」

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芸能界「やりすぎ事件」のタブー真相(5)芸能レポーター対談「石川敏男×平野早苗」

 熱愛、結婚、別れ、そして不貞謝罪と、芸能人カップルの浮き沈みを間近で見てきた芸能レポーター。ベテラン2人の軽妙トークで、テレビには映らない騒動男女の素顔をあぶりだす。

平野 石川さんは雑誌の記者時代を含めると、ずいぶん長くこの世界でお仕事をされていて‥‥。

石川 いやいや、平野さんだって。この間、会見中に高畑淳子(※1)に口をふさがれたでしょ。あれはレポーターとしては、おいしかったんじゃない?

平野 主演舞台の囲み取材ですね。でも、あらかじめアナウンスされていたんですよ。「舞台と関係ない質問をしたらやめます」って。

石川 でも、みんな息子のことを聞きたがるよね。

平野 そう、“集中砲火”を浴びるのは本人もわかっていたと思いますよ。私たちも直接的には聞けないので、言葉を選んで遠回しに何度も‥‥。淳子さんも「もう聞かないで~」っていうことで、あの行動になったんじゃないかしら。手のひらをこうまっすぐ伸ばして口にきたから口紅がベッタリついていたかもしれませんね(笑)。

石川 口ふさぎはないよね。「ごめんなさい。まだ話せないんです」と頭を下げればそれでよかったのに。

平野 でもそのあと、淳子さんはわざわざ私のところまで来て「さっきはゴメンなさいね~」って。

──会見では聞けないことも多いんですね。

平野 そうですね。でも、そこをどう突破していくか。レポーターの技量が問われるところですよね。

──石川さんといえば、辻希美の「デキ婚」会見(07年)で、かなり厳しい質問をしたそうで‥‥。

石川 そうそう、「避妊は考えなかったんですか?」って。そのあと、(夫の)杉浦君が怒ってるっていう話を聞いたの。大阪のローカル番組で「石川は許さない」って。で、ある番組でいざ対面したら「いやいや大丈夫です、大丈夫です」って恐縮しきりで、とてもいい男なんだよ。でも妊振当時、辻は3人組の新ユニットを作って、これから売り出そうっていうタイミングだったから、他のメンバーは困るでしょう、って。あの質問にはそういう意図があったんだよね。

──今年は何かと不倫スキャンダルが花盛りでした。

平野 渡辺謙さんの不倫謝罪会見を覚えてます? 謙さんが「なんで女性ばかりなの?」っておっしゃった。

石川 謙さんが女性レポーターに囲まれていたよね。

平野 あの会見は事務所のほうから女性にしてくれっていう話があったんです。もしも男性レポーターがいると、「浮気くらいいいじゃないか」みたいな空気になったらよくないから、女性の目線でズバッと聞いてくださいという意図があったと思いますね。“なあなあ”で済ませるのではなく、しっかりケジメをつけたかったんじゃないかしら。

石川 みのもんたを料亭の前で直撃したら「男ならわかるでしょ?」って、そのまま逃げちゃった。みのさんと謙さんじゃキャラも違うんだろうけど(笑)。不倫なんて結局は家庭の問題なんだよね。最終的には奥さんが許すかどうかだから。

平野 そう、扇千景さんだって、旦那さんの坂田藤十郎さんが例の事件(※2)を起こした時も平然としていて、「ああ、舞妓さんの○○ちゃんね。いい子なのよね~」って。報道陣が押しかけても「大騒ぎすることじゃないのよ」と余裕の表情。さすがだな~って(笑)。

石川 三遊亭円楽にも「ラブホ不倫」が発覚したけど、週刊誌の取材には「謎かけ」で対応してたよね。

平野 不思議ですよね~。釈明会見なのに「もう会わない」とは絶対に言わないの。「ゴルフしたらダメ? いいでしょ~?」とか未練がましいのに、周囲も「ダメですよ」とはハッキリ言えないんですね。

石川 そのあとに福岡行きの飛行機で一緒になったんだけど、すぐそばに女性がいたんだよ。それまで普通に話していたのに、俺の顔を見たら急によそよそしくなって。もしかしたら、あの女性だったのかもね。

──今は不倫発覚後の「誠実な対応」が求められている気がします。

平野 斉藤由貴さんにしても、決してウソをつく人じゃなかった。過去の会見では素直にありのままを話していた気がします。でも先日の会見では結局、「ああ、ウソをついていたのね」ということになって。

石川 会見で失敗すると大変だよ。大河の「西郷どん」も降板しちゃったし。斉藤由貴の不倫会見を見ていて、ふと川碕麻世との一件が頭をよぎってね。麻世の不倫釈明会見では、すぐ後ろで奥さんのカイヤがジーッと見ていたという‥‥。

──不倫謝罪に妻同伴とはキツいですね。

石川 元祖は峰竜太なんだよね。浮気会見に海老名美どりが同席して、その場できっちりと和解をアピールできたから、そんなにダメージはなく、救われた。

──思い出深いプレイボーイは?

平野 火野正平さんですかね。十何人目かの彼女が発覚した時に、京都の太秦まで行ったら、どこからともなく火野さんが現れて、プラカードをパッと出したんです。そこには《私はセリフ以外しゃべりません》って書いてあって。からかわれているのに、嫌味じゃないし、おちゃめなんです。

石川 彼はとにかくマメだよね。鎌倉の病院に当時の彼女が入院していた時なんて、毎日お見舞いに通っていたんだよ。でも当時は、みんな取材で「遊んで」いたよね。

平野 そうそう。どんな手を使って惑わそうかって。

石川 俺だって羽賀研二にはダマされたよ。「安心してください。よその取材は受けません」って言ったその日に会見を開いたりね。あの時は「コノヤロー!」ってね(笑)。

──今後も白熱の“情報戦”に期待しています!

(※1)16年7月に高畑淳子の息子で俳優の高畑裕太が強姦致傷の疑いで逮捕される。被害者はホテルの女性従業員だった。

(※2)四代目坂田藤十郎が02年に京都の舞妓とホテルで密会し、下半身を露出する姿が報じられた。俗に言う開チン事件。

石川敏男:女性誌記者を経て、88年よりレポーターに。歯に衣着せぬ物言いでご意見番的存在

平野早苗:宮崎放送アナウンサーなどを経て、現在は「とくダネ!」(フジテレビ系)レポーター

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