村田諒太「電通&フジテレビ」に感謝で浮かび上がる格闘技ビジネスのウラ側

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村田諒太「電通&フジテレビ」に感謝で浮かび上がる格闘技ビジネスのウラ側(写真はイメージです)
村田諒太「電通&フジテレビ」に感謝で浮かび上がる格闘技ビジネスのウラ側(写真はイメージです)

 村田諒太(31)が10月22日、WBA世界ミドル級王者タイトルマッチで同級世界王者のアッサン・エンダム(33)に7回終了TKO勝ちを収め、5月に判定負けした王座決定戦の雪辱を果たした。日本の五輪メダリスト初となるプロの世界王者となった村田はミドル級では95年の竹原慎二(45)以来、日本選手2人目の世界王座となる。

 同試合の視聴率は20.5%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、選挙速報が飛び交う中、瞬間最高も26.7%をマーク。20.5%は今年のフジテレビ番組で最高視聴率であり、00年以降の同局のボクシング中継として最高記録となった。久々の重量級チャンピオンの誕生に日本中が沸き返る中、村田の発した「ひと言」が注目を集めている。

「村田は試合後の勝利者インタビューで会場のファンと帝拳ジムの本田会長に感謝を述べた後、『みんなあんまり好きじゃないかもしれないけど電通のみんな。また、あんまり好きじゃないかもしれないけどフジテレビのみなさん。感謝してます!』と仰天発言をした。ネット上の掲示板でやたらと叩かれている電通と、同じくネット上にアンチが多いフジテレビ。この2大”不人気マスコミ企業”を村田が取り上げたことで、ネットでは『余計なひと言だけど好き』『このパンチが最強』『フジは村田に感謝しろよ』『村田って(2ch)ねらーかな?』と大盛り上がりしました」(週刊誌記者)

 村田がわざわざ電通とフジテレビの名前を出してまで感謝を述べた裏にはなにがあるのか。

「村田は五輪で金メダルを獲得した後、引退するか、プロ転向をするかで迷っていた時期があった。その時期に村田の持つスター性に目をつけ、プロ転向を口説いたのが電通でした。電通は村田にスポンサーをつけ、フジテレビと組んで世界戦までの青写真を作り、タイトルマッチ放送を確約させたと言います」(テレビ局関係者)

■村田がタイトルマッチ再戦を組めたのは電通&フジの暗躍のおかげ?

 村田には現在、マイナビ、ANA、ナイキ、すき家など有力企業が多数スポンサー契約を結んでいる。プロボクシングの世界ではいくら強くても、スポンサーがなければ大試合が組めないと言われている。まして、村田が行った「世界戦リベンジ」ともなれば相当額の金が必要とされたという。

「村田は前回の試合で疑惑の判定とも言われるジャッジで惜敗してしまいました。帝拳の本田会長が『これまでで最低の採点』と激怒し、メディアや世論も判定を一斉批判した結果、WBA会長がすぐにTwitterで『委員会に再戦を要求する』とつぶやく事態に発展している。それは業界内でも影響力が大きい帝拳ジムが関わっていることによる”忖度”でしたが、いくらWBA側が再戦にOKを出しても、王者・エンダムにとってはカネ次第というわけです。ミドル級は世界的にもドル箱で、頂点に三団体統一王者のゲンナジー・ゴロフスキンという実力者が君臨している。エンダムにとっても、他のスター選手と試合を組む方が金になるし、村田に負ければすべてを失う。引っぱりだすには数億円単位の資金が必要と言われていました。そこには電通とフジテレビの協力なしには実現できなかったわけです。試合後のマイクは、それを村田なりに皮肉っぽく感謝の表現をしたのでしょう」(前出・関係者)

 5月の試合の平均視聴率は17.8%、瞬間最高は23.2%。GP帯(19〜23時)で年間視聴率4位に転落した、窮地のフジテレビにとって、これほどの救世主はなかった。衆院選挙当日にもかかわらず、選挙よりボクシングを優先した裏にはこうした事情があったのだ。

 スポーツでも格闘技でも、それがプロならば巨億のカネが蠢いている。感動を呼んだ世界戦リベンジの裏には多くの人の協力があった。それだけ関係者は村田のスター性に賭けていた。村田もタイトル奪取という快挙と高視聴率で見事に応えてみせた。どこかの国の与党ではないが、村田にはぜひとも長期政権を築いてほしいものだ。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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