巨人 またも30億円補強で「超ドリームチーム」着手へ

週刊実話

 クライマックスシリーズの激戦をよそに、巨人は来季に向けたチーム作りを進めていた。

 昨オフは総額30億円ともいわれる大補強を敢行。陽岱綱、森福充彦、山口俊をFAで獲得。その結果、選手がだぶつき、球団初の13連敗を喫するなど11年ぶりのBクラスに沈んだ。
 しかし、これでぶれる渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆ではない。「30億円でダメなら、あと30億円」とばかり、今オフも積極果敢なFA補強に乗り出す。それも2年連続の“3選手の大人買い”。
 「巨人の人気が下降している今こそ、『圧倒的なドリームチームを作って球界を盛り上げろ』という指令が下ったようです。主筆の持論は一貫して“巨艦大砲主義”、グループ内に異を唱えられる人はいません。圧倒的な戦力で勝利してこそテレビ視聴率も上昇し、プロ野球人気の隆盛に繋がるとの考えです。せっかく補強に30億円費やしたのだから、さらにつぎ込め、ということなのでしょう」(スポーツ紙デスク)

 ターゲットは日本ハムの中継ぎ左腕・宮西尚生、先発も抑えもできる増井浩俊。そして、西武の牧田和久というFA3投手だ。巨人は今季、最多勝・最優秀防御率を獲得した菅野智之を軸にマイコラス、田口麗斗というリーグ屈指の3本柱を抱え、暴行事件で処分を受けた山口俊も、来季は巻き返す意味で期待できる。
 問題はその後ろだ。マシソン・カミネロの外国人投手に繋ぐリリーフ投手に安定感を欠き、落とした試合がいくつもあった。しかし、ここに最速150キロ超の増井とアンダースローの牧田が加われば12球団屈指の投手陣が完成するという腹案だ。
 「問題は、金銭より人的補償。もしこれらの選手をFAで獲得すれば、人的補償として有望な若手を持って行かれる公算が大きい。要するに“育成の巨人”はもうやめた、ということ。二軍や三軍にお金を使うより、常に旬な選手を獲得して最強チームを作る。これが球界の盟主・巨人の在り方だと。来季の二軍、三軍の首脳陣は決まっておらず、一軍も吉村禎章氏のコーチ復帰以外は、今季と大きく変わらないのはこの表れだ」(巨人OBの野球解説者)

 外国人補強にも出費は惜しまない。今季本塁打王の中日・アレックス・ゲレーロと、シーズン60本塁打の日本プロ野球記録を持つヤクルトのウラディミール・バレンティンの2人を調査中。FAと合わせると、昨年同様30億円程度は必要だが、結果もおのずとついてくるという判断だ。
 今年5月、DH制導入に向けた動きをキャッチされたのも、外国人バッターのだぶつきを抑えるためか…。今ドラフトの目玉である清宮幸太郎の受け入れだけが目的ではなかったのだ。

 これだけのメンバーが揃えば、広島だろうがソフトバンクだろうが、敵ではない。高橋由伸監督は感情を表に出さない分、大物選手を操ることができるという評価もある。
 巨人のはじき出した「ベストな戦略」、どう出るか。

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