中小企業にはびこる「人が育たない」問題 その根深い原因とは (1/2ページ)

新刊JP

『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』の著者、山元浩二さん
『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』の著者、山元浩二さん

経営者にとって、「社員が自分の考えを理解し、自発的に動き売上を立て、定められた経営戦略を実行してくれる」という状態は、一つの理想だろう。会社の進むべき未来への準備をするという、経営者が本来やるべき仕事に集中できるからである。

しかし、多くの経営者はその状態を作ることができず、未来どころか現在起きている問題の対処に奔走することになる。これは特に中小企業で顕著だろう。

『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』(あさ出版刊)の著者、山元浩二さんは、経営計画を従業員と共有することで、経営者の考えが浸透する組織づくりのスキームを開発し、大きな成果を収めているコンサルタント。

今回はその山元さんに、世の中小企業経営者を悩ませる問題と、その解決法についてお話をうかがった。

――『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』では、主に中小企業の経営者を対象に、経営計画を起点にした会社を成長させる仕組みづくりが解説されています。まずは、こうした層の方々が日々感じている悩みについて教えていただきたいです。

山元:一番に来るのが人材の育成ですよね、特にリーダーの育成で悩んでいる方は多いと感じます。経営者である自分と従業員をつなぐポジションの人材をいかに作るかが、成長を目指すうえで課題になりやすいんです。そして、規模の小さな会社ですと、その人材を経営者が自ら育てないといけません。

――中小企業でリーダーが育ちにくい要因はどんなところにあるのでしょうか。

山元:端的に言えば、教育していないからです。ノウハウもないし、教育できる人がいない会社も多い。

だから、リーダーシップやマネジメント、リーダーの心構えといったことを学ばないまま、仕事ができる人がなんとなくリーダーになっていく傾向があります。これが大企業と中小の決定的な違いで、大企業の多くは、新入社員の頃から教育してリーダーとしてステップアップさせていく仕組みを持っている。

教育を受けたからといっていいリーダーになれるとは限りませんが、少なくとも体験はするわけで、これが企業の生産性の違いになって表れるんです。

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