松本人志が異例の苦言「テレビ局や作り手が萎縮する」謎の団体BPOの怪しさ

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松本人志が異例の苦言「テレビ局や作り手が萎縮する」謎の団体BPOの怪しさ(写真はイメージです)
松本人志が異例の苦言「テレビ局や作り手が萎縮する」謎の団体BPOの怪しさ(写真はイメージです)

 松本人志(54)が12日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)の中で、6日にTwitterでつぶやいて波紋を呼んだ「バラエティはいよいよ大変だ」発言の真意を説明した。その中で松本は、ある「タブー」に踏み込んだという。

「松本は、子供時代にテレビっ子だったようで、その恩返しとして面白いことをやりたい。しかし、現状のテレビ界では難しいということを『人志少年は嘆いた』と珍しくセンチメンタルな表現を使って説明していました。さらに、ネット番組として話題となった『72時間ホンネテレビ』を引き合いに出し、『ああいうのを聞くと地上波も負けてられない』と意気込みを語りました。その上でテレビ番組を向上させたいっていうことで始まったはずのBPO(放送倫理・番組向上機構)が、いまや『テレビ局とか作り手が萎縮しちゃって、むしろ逆方向にいってる』と自説を展開したのです」(週刊誌記者)

 テレビ局関係者によれば、松本とBPOには浅からぬ遺恨があるという。

「発端は16年2月3日『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の『水戸黄門で有名な印籠は今でも効果があるのか検証』という企画。これに対し水戸市が『放送内容に虚偽(ヤラセ)ある』とBPOに意見書を出したんです。同番組は視聴率こそ目立ちませんが、ギャラクシー賞を2度も取るなど、斬新な企画を多く生み出してました。松本はその週の『ワイドナショー』で激怒し、『ヤラセでも何でもない!』『この番組は唯一チャレンジしている番組で、 保守的にならないか心配』と苦言を呈していました。しかし、案の定、TBS上層部から現場スタッフに指導が入り、番組はいくぶんソフト路線になりました」

 今年7月5日、TBS武田社長が定例会見で同番組の好調ぶりを「ファミリー層にまで支持が広がったことによる」と満足げに語っている。だが、一見すると褒め言葉だが、これが松本のプライドを傷つけたようで、7月26日放送の『水曜日〜』では「BPOから逃れたい」「狙われてる」とこぼしていた。それ以降も松本が「今は主婦層にウケないとダメ」「とんがった番組は作れない」と皮肉を連発していた背景には、強力な圧力団体と化したBPOと、それに屈するTBSへの忸怩たる思いがあったのだろう。

■セクハラ教授が在籍していたことも?テレビを裁く謎のメンバー人選

 このテレビ業界を萎縮させるBPOとはいかなる組織なのか。なぜテレビ局はこれほどまでに怖れるのか。

「BPOは、NHKと民放連からなる任意団体ですが、ここまで力を持ったのは、07年の『発掘! あるある大辞典2』(フジテレビ系)の納豆ダイエットの虚偽データが問題になった時からです。第一次安倍政権がテレビ局への介入権限を強化する放送法改正に動いんですが、それを絶対に阻止したい民放連が『BPOの権限を強化』で先手を打って回避したんです。つまりテレビ局は自分で自分の首をしめたことになります」(前出・関係者)

 政治が放送に介入するのは危険だが、現状を見る限りはその方が良かったのかもしれない。同氏によれば、そのBPOは”メンバー人選”もかなり怪しいという。

「歴代のメンバーに、教え子に破廉恥メールを送るなどセクハラ行為を15年に週刊新潮(新潮社)に報じられた中島徹・早稲田大教授(BPO人権委)がいるなど、誰がどこから選んでいるのか謎の多い人選です。また左派ぞろいなことでも知られ、思想的に偏向してるメンバーが偏向報道を公正に裁けるのかという疑問の声も上がっています」(前出・関係者)

 民放バラエティの限界を作ったモノは何なのか。BPOの圧力か、制作者の忖度なのか。かつて、テレビ少年、少女だった視聴者の誰もが心を痛めている。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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