レトロ製品「カセットテープ」人気の落とし穴 (1/2ページ)

まいじつ

nemo / PIXTA(ピクスタ)
nemo / PIXTA(ピクスタ)

デジタル化が進み、多くの人が定額ストリーミングで音楽を聴く時代に突入した。しかし、この時代に逆行するようにカセットテープの人気が再燃しつつある。中高年によるただの懐古的な動きではなく、普及していた時代をリアルタイムで知らない若者までが、その魅力にはまっているようだ。

かつてはレコードが音楽を聞くための主な媒体だった。それが、1982年にカセットテープが登場したことで一変する。その携帯性や汎用性から一気にレコードに取って代わったのだ。しかしその後、CDの台頭により、カセットテープは次第に姿を消していった。

一度は廃れた記録メディアであるはずのカセットテープ。それが現在、人気になったのはなぜなのだろうか。東京都内の中目黒には、カセットテープ専門店までが登場する事態となっている。

「1970~1980年代は、何も録音されてないカセットテープにFM放送から音楽を録音したり、レンタルショップでCDやレコードを借りてきてコピーをする“録音メディア”としての使い方が主流でした。ただ、現在は最初から音楽が収録されている“ミュージックテープ”が人気です」(デジタルメディアライター)

歌手の大貫妙子は、自身が1977年に発売したセカンドアルバム『SUNSHOWER』をカセットテープで再販している。音楽バンド『ユニコーン』もTBSドラマ『重版出来!』の主題歌になった『エコー』を、A面が楽曲、B面がカラオケという構成の“カセットシングル”でリリースしている。

カセットテープの再生機器不足

ただ本格復権へ向けての足かせになっているのは、本格的なオーディオ機器がないことだ。

「カセットテープの一番の課題はハード、つまりカセットを再生できるプレーヤーがないことです。レコードブームのときのように1万円ほどで買えるデザイン豊かなプレーヤーが増えれば、ブームももっと盛り上がるのではないでしょうか」(オーディオライター)

カセットを何百本と持っているマニアには、再生の音質にも問題がある。

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