ついに受信料問題が大法廷で決着?NHKは国民から勝手に金を取れるのか

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ついに受信料問題が大法廷で決着?NHKは国民から勝手に金を取れるのか(写真はイメージです)
ついに受信料問題が大法廷で決着?NHKは国民から勝手に金を取れるのか(写真はイメージです)

 最高裁大法廷……聞きなれない方も多いだろう。

 最高裁判所において、裁判官15人全員で構成される合議体、あるいはその形態で審理する法廷のことだ。通常5人で構成される小法廷に対して、重要な事件や憲法判断については大法廷で審理されることが多い。

 先日、その大法廷で結審された裁判で争っていたのは、<受信契約の義務について>……。結果、NHKの受信料徴収の強制力について、初めて憲法判断を示す判決が下る(注1)とみられている。

 テレビ受像機があるのに受信料契約を拒んだ男性に、NHKが受信料を請求できるかどうかの争いだった(注2)が、ついに司法の最終段階まで来たわけだ。NHK側の根拠は、いつもの放送法64条1項<受信機を設置した者は、NHKと受信契約を結ばなければならない>という規定。これを巡って、

「放送法は訓示規定なので違反しても支払い義務はなく、契約締結を強制する放送法は違憲。<契約の自由>に反する」(男性側)

「受信機を設置した人は契約締結(の)義務があり、NHKが契約締結申込書を送った時点で契約が成立する」(NHK側)

 と、主張は真っ向から対立。万が一にもNHKが負ければ、これまでの言い分の正当性を失って、受信契約を結ぶ人間は激減するだろう。しかし同様の裁判でも、地裁などではNHKの公共性を根拠として、「放送法は違憲」とした判例は無い。この判決でも、NHK有利が予想されている。

■公共性のない番組作りをするNHKとは何者なのか?

 そもそも何かを欲した人が、対価を払って入手するのが資本主義経済。NHKの言い分だと、消費者(視聴者)の意思は関係ないことになる。そんな契約は、聞いたことがない。それを覆さんとする理屈が<公共性>なのだが……。

 たしかに災害などの報道では正確性が群を抜き、国会中継など非営利番組も放送できるNHKは、民放とは異質。しかし一方では芸能プロと癒着した歌番組(注3)や、報道とは呼べない偏向したニュース番組、ホラを真に受けたフェイクドキュメンタリーの存在も指摘されている。さらに子会社には広告代理店が出入りし、番組を商品化。企業のステマ(注4)すら疑う声が絶えない。

 つまり「どこが公共放送なんだ?」と言われても、仕方ない部分も多いのだ。

「そうした批判が高まり、幹部の汚職などが発覚すると、目立って受信料の不払いが増える。対抗策としてNHKは裁判所を通じた督促や、民事訴訟に踏み切ったんです。そして2005年に70%を割り込んだ受信料の支払い率が、2016年度末で79%まで回復した」(テレビ誌記者)

 不正や汚職を責められたら、報復で年貢を上げる悪代官みたいだ。いまや、2016年度決算によると事業収入(注5)は7073億円となり、その95%を占める受信料は3年連続で過去最高を更新した。

 この膨大な年貢……いや受信料で、首相より多いNHK会長の報酬、福利厚生費も含めれば1700万円超と見られる局員の平均年収、スカイツリーなら5本建てられる超高額な新社屋計画など、NHKの金満体質を支えているわけだ。

 こうして見ると、NHKは説得力の無い公共性を人質にとって、国民から受信料を搾取している――と断じたら言い過ぎだろうか。大法廷から下される判決はどうあれ、NHKは無駄遣いと偏向した番組作りを早急に改善しないと、確実に大きな反発を招くだろう。

 ……国民は、いつまでも従順な百姓のままではいないぞ。

(注1) 判決が下る…年内には確実とみられる。
(注2) 争い…2011年から。
(注3) 芸能プロと癒着…もう十数年、紅白歌合戦の司会を務めるのは、ほぼ同じ事務所のタレント。
(注4) ステマ…ステルスマーケティングの略。消費者に宣伝と気付かせずに宣伝行為をすること。NHKでも巧妙に企業名・商品名を番組に溶かしこんでくる場合がある。
(注5) 事業収入…一般企業の売上高にあたる。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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