「…と植え付け」「粘る過程で…」。肉声で迫る早明戦。 (2/2ページ)
低さと鋭さで試合の格を保たんとした早大だったが、7-14とビハインドを背負った前半終了間際、さらに2点差に迫った後半5分以降と、連続攻撃時にパス交換を乱した。
SH齋藤直人は、テンポよく左右に揺さぶっても出口を見つけられない状況を端的に振り返る。
「我慢比べで粘ったら早大のペースになると計算していたんですけど、粘る過程で早大にミスがあって…」
両校関係者の集う大一番だからか、戦前、明大の丹羽政彦監督は「早明戦はお祭り」とつぶやいた。今後は、日常に戻ってからの戦いに注目が集まる。
大学選手権では8連覇中の帝京大らと覇権を争うが、両校とも対抗戦では帝京大に40失点超を記録とさらなるひと伸びが待たれる。
好ラン連発もCTB梶村副将の防御による落球も犯した早大のCTB中野は「マークされようが突破できるような工夫を身に付けたい」。対する明大では、SH福田は「僕らは何もタイトルを獲得していない。スタンダードを出す」と先を見据える。
(文:向 風見也)