紅白歌合戦「女たちの熾烈バトル」全秘話(4)<直撃4・GAO> (1/2ページ)

アサ芸プラス

紅白歌合戦「女たちの熾烈バトル」全秘話(4)<直撃4・GAO>

 92年に「サヨナラ」がミリオンヒットを記録したGAO。年齢・性別不詳のままデビューするなど、ドラマティックな存在感を放つGAOは、紅組として出場したのだった。

 デビューのきっかけは「全日本勝ち抜きロック選手権BSヤングバトル」(NHK)です。声をかけてくれたレコード会社が「ちょうど性別がわからない歌手を探していた」と言って来て、当時からこのスタイルだった私は、「ぴったりですね」と賛成したんです。

 小学生時代からデニムにハマり、道を歩くと「カッコイイお兄ちゃんだね」と声をかけられて。大人になりバンド活動をするために風呂なしアパートに住んでいた時は、銭湯通いをしていましたが、毎回「そっちは女湯だよ!」と止められたほどでしたから。

 いざ性別不詳でデビューしても、半分シャレな気持ちでした。「普通に女性だとわかるだろう」と。でも、プロモーションで地方のCDショップに行くと男性歌手コーナーにCDが置いてあり、担当者に挨拶をすると「えッ、女性だったんですか?」と驚かれる率90%!「ごめんなさい。ずっと男性だと思っていた。女性だと知り、ショックで失恋した気分」というファンレターをいただいたり、デビュー前、山口弁のMCで「わしゃ女じゃけ」と明言したライブ後に「女性なんですね」と、泣いて走り去っていくファンの方もいましたね。私自身は男装しているつもりはなく、自分の憧れをナチュラルに表現しているだけだったので。そこまで性別が影響するとは、ちょっと驚きましたね。

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 91年7月、ハードロック調の「天国と地獄の毎日」でデビューすると、92年4月、2ndは一転ポップスを意識した「サヨナラ」をリリースし、ドラマ「素敵にダマして」(日本テレビ系)の主題歌に抜擢される。それが、転機となった。

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 当時、バスに乗り街並みや人々を眺めながら作詞するのが好きでした。ふだんは20分ほどを2回乗ればできていたものが、「サヨナラ」は何回も乗り、やっとできた“生みの苦しみ”を感じた曲。すぐ売れたわけではなく、ドラマ終了後も同局でスポットを流していただいたんです。それが夏休み中の若者たちに知られたことで、半年かけてジワジワと売れたようです。

「紅白歌合戦「女たちの熾烈バトル」全秘話(4)<直撃4・GAO>」のページです。デイリーニュースオンラインは、サヨナラ週刊アサヒ芸能 2017年 12/14号GAO小林幸子紅白歌合戦エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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