スポーツ紙が報じなくなった巨人・山口俊の「減俸問題」のいま

まいじつ

(C)Shutterstock
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「巨人だけを訴えてやる!」プロ野球選手会は“作戦”をこのように変更したようだ。

12月7日に日本プロ野球選手会は大阪市内のホテルで定期大会を開き、埼玉西武ライオンズの炭谷銀仁朗を新会長に選出した。だが、当初は新会長の担い手が見つからなかったという。

一時は嶋基宏前会長(東北楽天ゴールデンイーグルス)の留任も検討されたが、「5年間もその大任を務めてきた。その精神的負担は想像以上」という意見もあり、最終的に炭谷に引き受けてもらうしかなかったようだ。

「炭谷は我慢強い性格です。一時期、FA権を使って西武から移籍するかどうか去就が注目されたときも、最後は客観的に自分の立場を考え、チームのために残留することを決めました。そういう性格の人でなければ、これからの難しい局面は乗り切れません」(ベテラン記者)

難しい局面。新会長が決まりづらかった理由もそこにあった。

「読売ジャイアンツの山口俊の暴行を巡る一連の問題はまだ決着していません。巨人の一方的な減俸、契約年数削減に怒った選手会弁護士の訴えにより、東京都労働委員会が審議を始めています。まだ申立書を確認した程度なのでどういう結果になるかは分かりませんが、審議の結果次第では選手会はNPB(日本野球機構)との全面抗争に突入します」(球界関係者)

NPBとは揉めたくない選手会

しかし、選手会もNPBとの全面対決は得策ではないと判断した模様だ。2019年からはプレミア12、2020年の東京五輪、2021年にワールド・ベースボール・クラシックと国際試合が続く。国際試合に参加すれば、NPBに協力したことになる。そうなると、東京都労働委員会で争う大義名分も薄れてしまう。そこで浮上してきたのが、争う相手を変更することだという。

「審議会の行方次第では、新会長の炭谷は巨人の代表者と直接議論する場面も出てくるでしょう。巨人もやりたくないでしょうし、新会長の炭谷も余計な恨みは買いたくないはず。選手会の中にも『NPBとは円満に』との声も出ています」(同・関係者)

炭谷は会長就任早々に厳しい局面に立たされる。

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