音読、お風呂…今日からできる!語彙力を高める方法――【言葉の専門家×若者】社会で活躍するための“語彙力”基礎講座<後> (3/7ページ)

新刊JP

例えば若い方を対象にしている本は、若い方と同じ言葉を使って書かれていますから、新しい言葉の習得は難しいでしょう。自分が使わない言葉を使っている本、自分とは世代が違う人たちが書いた本。例えば、遠藤周作さんや北杜夫さんは、非常にユーモア溢れる本を書いている一方で語彙力はすごいものがあります。

秋吉:自分はあまりその世代の小説を読まないんですけど、言葉の鋭さ、表現力はすごいというのは肌感覚で分かります。

山口それでも難しいという人は、オーディオブックを活用してみるのがおすすめですね。聞くということにプラスして、シャドーイングをしましょう。英語やフランス語など、海外語の習得には欠かせないシャドーイングですが、日本語でも同じです。読み上げられた音声をすぐに自分の声で繰り返す。まずはオーディオブックを聞きながら本で字を追いかけていき、さらにもう一度聞きながらシャドーイングをすると最強です。

オーディオブックは読み上げの再生速度を変えることができますから、上手く利用しながら発声していくことが、語彙力を高める良い訓練になるはずです。

■「多様な人とのコミュニケーション」は言葉を学ぶ絶好の場

岩崎:今、音読が大事だとおっしゃられていましたが、そもそも音読をした時に漢字の読みを間違えて覚えてしまっていることが多くて、それが悩みなのですが解決法はありますか?

山口:若いから、間違えて覚えていてもいいんですよ。間違えていたら誰かが「読み方が違うよ」って指摘してくれるはずです。それには言葉を人前で使うことが前提で、どんどん使うしかないんです。新しい言葉を知ったら、使ってみて分からなければ教えてもらう。また、辞書やインターネットの辞典で調べるというのも手ですね。

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