「絵本の読み聞かせ」では、子どものどんな力が伸ばせるの?

アサジョ

「絵本の読み聞かせ」では、子どものどんな力が伸ばせるの?

「タブレット学習をさせるべきか、学習塾に通わせるべきか……」。教育現場で、「小学生になる前の子にどんな学習をさせるべきか」と、相談を受けることが多くなりました。学習ツールが豊富な、現代ならではの悩みですね。先行学習をさせることにもメリットがありますが、家庭で親子の時間をしっかり楽しむことも大切。そこで今回は、親子で楽しめて学力向上にもつながる「絵本の読み聞かせ」が、子どものどんな力を伸ばすのか、そのメリットをご紹介します。

■文章力

 普段の会話では、どうしても会話が「単語」で進んでしまいがち。「ママ、おやつ!」と言われて、毎回「そういうときは、おやつを食べたい(おやつをください)というのよ」と教えるのは大変ですよね。ところが、絵本の読み聞かせでは、子どもが“書き言葉”で物語の展開を楽しむことができるため、助詞や助動詞、丁寧な表現なども学びとることができるのです。小学生になって「文章」を書くようになったときに、「おかしたべました」ではなく「おかしをたべました」と書けるかどうかは、意外と家庭での会話や読書の経験量に左右されます。

■親子の絆

 お母さんの膝に乗って読み聞かせをしてもらったり、大好きなお母さんの声で物語を楽しんだり……。読み聞かせは、子どもたちにとって幸せな時間であると同時に、親子の大事なコミュニケーションの場でもあります。仕事を持っていて、子どもと二人きりで思いっきり甘えさせてあげる時間がない、という人にもオススメ。短いお話でOKです。お母さんが、私のために読んでくれているということが、子どもの心を溶かしてくれるのです。

■記憶力

 お気に入りの絵本を、文字が読めないうちからまるっと暗記・暗唱してしまう子の話はよく聞きますが、子どもの“好きなものを吸収する力”には、驚かされるばかりですよね。このように、大好きな絵本“だから”暗記しちゃうのであれば、有効活用しない手はありません。何度も読んであげて、自分のものにする経験を積ませてあげましょう。そうすれば、絵本をきっかけに、さまざまなものに興味を移し学び取っていく挑戦意欲も刺激します。

 文章読解力は、すべての学習の基盤です。ぜひ、愛情をたっぷり感じるコミュニケーションタイムの一環として、「絵本の読み聞かせ」を取り入れてみてはいかがでしょうか。

(Nao Kiyota)

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