広瀬すず主演「anone」に相次ぐマスコミの高評価に漂う違和感

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広瀬すず主演「anone」に相次ぐマスコミの高評価に漂う違和感

 広瀬すず主演のドラマ「anone」(日本テレビ系)が3月21日に最終回を迎え、平均視聴率6.1%で幕を閉じた。初回こそ視聴率9.2%と及第点の数字だったが、あまりに暗い内容と迷ゼリフだらけの脚本が視聴者離れを招き、第7話まで右肩下がりで視聴率が続落。日本テレビの水曜ドラマとしては、08年放送の「学校じゃ教えられない!」が記録した平均6.4%を下回るワースト作品となってしまった。

「最終回では偽札づくりで実刑判決を受けた田中裕子の出所を娘代わりの広瀬が出迎えるも、出所したその日に『一人暮らししたい』と言い出す始末。また、つかの間の家族団らんには末期がんで亡くなった阿部サダヲが幽霊役で参加しており、その滑稽さは失笑ものでした。本作では『偽物の家族でも幸せになれる』ことを示したかったようですが、客観的に見ると広瀬の演じる天涯孤独の少女が幸せになったようには思えません。それに同じく偽札づくりで刑務所に入っている瑛太が出所したら、また一波乱があるのは容易に想像できます。ともかく視聴者にとっては気の滅入る作品だったと言えそうです」(テレビ誌の編集者)

 ところがそんな低迷作に対してなぜか、一部メディアでは「視聴者は高評価」「脚本に感動」といった“anone擁護”の布陣が敷かれているというのだ。惨敗作続きのフジテレビ月9ドラマではそんな声が聞かれないのに、なぜ「anone」ではやたらと持ち上げる動きがあるのか。前出のテレビ誌編集者は忖度の相手は二人いるはずと語る。

「ひとりは脚本担当の坂元裕二氏。かつてヒットメーカーとして鳴らした坂元氏のセリフ回しには一部に熱狂的な信者がいます。またテレビ局としても実力者の坂元氏に恥をかかせるわけにはいかず、擁護の論陣を張りたいのでしょう。しかし本作が低迷した要因が、多くの視聴者が感情移入できなかった脚本にあることは明らか。それを無理やり忖度する論調に違和感をおぼえる視聴者も少なくありません」

 そしてもう一人の忖度する相手は主役の広瀬だという。

「ただ、事実上の主役は田中裕子でしたし、田中も広瀬も演技面では鳥肌が立つほどのキレを発揮し、低視聴率の責任が彼女たちにあるとは思えません。つまり低視聴率という結果だけで広瀬の名声に傷がつくとは考えにくく、無理やりの作品評価によって逆に広瀬がハレモノ扱いされている印象さえ受けますね」(テレビ誌編集者)

 ちなみに3月9日に同じ日本テレビで放送された広瀬の主演映画「ちはやふる -上の句-」は視聴率9.1%をマーク。この数字が広瀬の持つ基礎票だと考えれば、「anone」が広瀬に与える影響は確かに低そうだ。

(白根麻子)

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