秋津壽男“どっち?”の健康学「『炭酸水』ダイエットは体に悪影響はないか。空腹感を上手に紛らわすのがダイエットのコツ」 (1/2ページ)

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秋津壽男“どっち?”の健康学「『炭酸水』ダイエットは体に悪影響はないか。空腹感を上手に紛らわすのがダイエットのコツ」

 暖かくなった今の時期は、ダイエットに適した季節です。日照時間が延びて活動量も増えるため、新陳代謝が活発になり、体の脂肪も減少し始めます。

 さて、今週はダイエットに関する問題です。最近、コンビニなどでもよく見かけるようになった「炭酸水」はダイエット中の飲み物として適しているでしょうか。

 ダイエットに最も適した飲み物は水ですが、水ばかり飲んでいると、つい飽きて甘い炭酸飲料水に手を伸ばしがちです。「たまには違うものを飲みたい」と思った時、炭酸水は腹を膨らませて食欲をゴマかしてくれることが期待できます。ちなみに、炭酸水は食事の30分ほど前に飲むと食事の量をコントロールすることができます。

 ダイエットでは、空腹感を上手に紛らわすのもコツの一つです。炭酸水をシャンパングラスに入れ、カクテルを飲んでいるような気分に浸るのも一つの手でしょう。

 ただし、空腹時に炭酸水を飲みすぎると胃の粘膜を傷つけます。特に逆流性食道炎や下痢型過敏性腸症候群の症状のある方の炭酸水ダイエットは要注意です。まず、逆流性食道炎の場合、胃酸が逆流し食道の粘膜がただれてしまう可能性があります。しかも、炭酸水は胃のぜん動運動を促す作用もありますので、下痢型過敏性腸症候群の方も避けたほうがベターでしょう。

 実は、炭酸水には胃や腸を刺激することで、食欲増進を促す効果もあります。発泡の圧力で栄養分が腸内から血管への浸透も早くなり、吸収が早まるとも言われています。目安はあくまでペットボトル1本(500ミリリットル)の半分程度です。飲みすぎないよう注意して、空腹を上手に紛らわせてください。

 他にも、炭酸に含まれる二酸化炭素が疲労物質である乳酸を排出してくれる作用があることも知られています。しかし、炭酸は酸性です。飲みすぎることによって、体が酸性に傾き代謝の悪化や疲労感が取れにくくなることもあるので注意が必要です。

 同じ炭酸飲料でも、コーラは500ミリリットル当たり55グラムの糖分を含んでおり、そもそも甘い炭酸飲料はダイエット効果を台なしにします。炭酸水を選ぶ際は、要注意です。

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