孤独死は高齢者だけでなく、単身世帯の中高年にも襲いかかる (1/2ページ)

心に残る家族葬

孤独死は高齢者だけでなく、単身世帯の中高年にも襲いかかる

近年増加傾向にある孤独死。<孤独死>に明確な定義があるわけではないが、一般的には自室内で誰かに看取られることなく死亡することとされている。実は孤独死は40~50代の独身男性にこそ多い。高齢者だけの問題ではなくなってきている。これは老人世帯より独身者が多いことも理由の一つであるが、対人関係の希薄さによるストレスも無視できない。孤独であるというストレス。<おひとりさま>という言葉も生まれ、自由なイメージにある独身者だが、想像以上のストレスが体を蝕んでいる可能性がある。

■最も長生きを妨げるのは孤独

社会から孤立した生活は、「現在の身体的状態から算出される寿命よりも早く死亡する確率(早死に)」を14%も高めるという研究結果が発表された。これは肥満による早死にのリスクのおよそ2倍に相当し、1日にタバコを15本以上吸うことと同じかそれ以上に健康への悪影響を及ぼすのだ。

なぜか。孤独はストレスホルモンである「コレチゾール」の分泌を増加させる。これによって高血圧、睡眠障害、うつ病、免疫力低下など、様々な健康被害が及ぼされる。つまりひとりぼっちでいることは、毒なのである。

また孤独はライフスタイルに強く影響を及ぼしている。社会的に孤立している人は活動的でない場合が多い。一人で運動などの習慣をつけるのは大変だ。しかし友人とグループで始めると続けやすい、というのは誰でも経験があるのではないだろうか。
また一度社会から離れ、人付き合いをやめてしまうと家を出るための用事がなくなる。家の中に引きこもりやすくなってしまうのである。

喫煙をする傾向も強く、止める者もいないので吸う量が増えても医者に行くなどの行動に出ることがない。食生活も偏りがちである。生物学的な視点からも孤独感はストレスへの耐性を弱める。

■なぜ中高年の孤独死が多いのか

現在、孤独死の20~25%を40代、50代が占めており、年々増加傾向にある。特に女性よりも社会性に乏しい男性の方がさらに可能性が高いのだ。
マンション内で住民とすれ違っても挨拶をするのは大抵女性である。ご近所付き合いがあるのもほとんど女性といっていいだろう。これは一番身近な社会性と言っていい。

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