震災50年後の家族模様は... 7分40秒のミュージカルに感動【ご当地動画ひざくりげ】 (1/2ページ)

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福島県プレスリリースより
福島県プレスリリースより

今週から「ご当地動画ウォッチャー」を自称する、十中舎八九さんによる新連載が始まります。都道府県や市区町村が制作して、YouTubeなどに上げられている「ご当地動画」。「プロの映像作品がタダで楽しめる。見ないなんてもったいないですよ!」と力説する八九さんによる、熱のこもったコラムです。

初回のお題は、福島県制作の「MIRAI2061」。3.11から50年後の福島を描いたミュージカル作品です。八九さんは、この作品をどう見たでしょう――。

「空飛ぶクリームボックス」には面食らうが...
福島県プレスリリースより

東日本大震災から50年後、2061年8月21日を舞台にした作品。箭内道彦監修のもと、福島県が18年2月に発表した動画だ。冒頭から「空飛ぶクリームボックス」が出てきたのには面食らったが、物語が進むにつれて目頭が熱くなり、7分40秒後にはハンカチをあてがっていた。

物語は、おばあちゃんのひかり(清野菜名ら)と、孫娘みらい(豊嶋花)のかけあいを軸に、ミュージカル調で進められる。ポイントは清野の演技力。テレ朝系の昼帯ドラマ「トットちゃん!」の主演で、このところ注目をあびている清野だが、その魅力は「MIRAI2061」の中でも、最大限発揮されている。惜しむらくは清野が福島ではなく、愛知出身というところか。清野は、ひかりと同時に、その娘(つまり、みらいの母)である桃子も演じている。

みらいの父・晴暁は、林遣都が演じる。こちらも県外出身(滋賀)だが、そんなことをツッコむのは野暮か。桃子との出会いのシーンでは、「酪王カフェオレ」を飲みながら登場。いろいろとすっ飛ばして、みらいがこの世に生を受けるのだった。

終始明るい曲調だが、折り返し地点では、ちょっとだけしんみりと。ひかりはみらいに、「ふるさとが大けがした」あの日のことを語りかける。言うまでもなく、2011年3月11日。大きな津波と、福島第一原発事故を引き起こした、あの日のことだ。ふたりのやり取りは、基本的に「福島を代表する憩いの丘」である、「ジェビレーヒルズ(J-VILLAYHILLS)」を舞台にしているのだが、もしかしてこの名前はJヴィレッジ(J-VILLAGE)にひっかけているのだろうか。

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