YOUはカメラでタイムトラベル?浮世絵の江戸名所を切り取るイタリア人写真家の展覧会、東京で開催! (3/4ページ)

Japaaan

絵筆とカメラという表現方法の違いはあれど、広重とジュゼッペさんが街の風景を通じて見つめているものは、160年の時空を超えて共鳴し合っているように思います。

ジュゼッペさんは広重の「江戸百」の魅力についてこう語ります。「私は建築関係のプロカメラマンとして仕事をしてきました。日本の文化が好きで、さまざまな浮世絵を見てきましたが、その中で広重の浮世絵の構図やバランス感覚には、写真家として大変興味をそそられます。「江戸百」は、季節や時間、描かれている人々のバラエティが非常に豊かで、都市の人々の生活をいきいきと描き出している素晴らしい作品だと思います。」

広重の浮世絵さながらに、ジュゼッペさんの作品は、2020年に向けて変わりゆく東京の景観を活写しています。

広重「浅草田甫酉の町詣」(左)、ジュゼッペ・デ・フランチェスコ「豊島池袋猫カフェ詣」(右)。浅草の遊女の部屋の猫は、池袋の猫カフェに。

ちなみに今回、会場でジュゼッペさんの写真作品と一緒に展示されている浮世絵は、現代の職人が江戸時代と同じ技術で忠実に復刻したもの。とても色鮮やかで精緻です。こんな高品位のフルカラー印刷が、庶民の誰もが気軽に購入できるマスメディアとして存在した19世紀の江戸。改めて日本文化の素晴らしさを実感しますね。

広重「日本橋雪晴」(左)、ジュゼッペ・デ・フランチェスコ「神宮前冬晴」(右)。

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