世界の風変わりな10の死の儀式 (6/7ページ)

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しかし19世紀以前、頭蓋骨を自宅に保管し、彼らの神が死者の魂をあの世に受け入れられるようにする習慣があった。

 人が死ぬと、遺体を3~12日自宅に安置する。腐臭の対策として、周囲で葉っぱを焼いたり、口・鼻・耳に花を詰めた。またココナッツや香油で遺体を拭いたりもした。

 埋葬から数ヶ月後、遺族は墓を掘り返し、頭蓋骨を取り外し、自宅に飾る。未亡人や遺児は頭蓋骨の隣で寝食し、どこへ行く時も持ち歩く。

 頭蓋骨の歯が落ちれば、それでネックレスを作る。そうして数年を過ごしてから、頭蓋骨を再度埋葬する。


・2. 吊り下げ棺

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References:roughguides

 フィリピン北部の山間部に住むイゴロット族は、岩壁に釘で吊り下げた棺に遺体を入れて埋葬するという習慣を2000年以上も続けてきた。遺体を高いところに置けば、それだけ先祖の霊に近づけるからだという。

 遺体は体を折り曲げ胎児のような格好で埋葬される。これはこの世にやってきた時と同じ姿勢で去るためだ。

 今日では、若い世代はより現代的なキリスト教式の生活スタイルを送るようになっており、この伝統的な儀式も徐々に廃れてゆくことだろう。

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