オウム事件「死刑執行・全員完了」それでも死刑に反対する人たち (1/2ページ)

まいじつ

(C)TeodorLazarev / Shutterstock
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オウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫ら7人の死刑執行に続き、7月26日、死刑が確定していた残る教団元幹部ら6人の刑も執行された。

今回に限らず、死刑が執行されると必ずと言っていいほど、国内外を問わず死刑反対派からの声が上がる。彼らはなぜ、死刑に反対するのだろうか。

7月21日に放送された『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)では、死刑についての論議が行われ、反対派の意見が聞かれた。出演した弁護士は、刑の執行後に冤罪だったと判明した場合に取り返しがつかないことなどを挙げ、また文筆家の乙武洋匡氏は、“生きて謝罪を続けるべき”といった趣旨のコメントをしている。

同番組内で行われた視聴者投票では、死刑賛成が92%、反対が8%と大差がついたが、番組に対するネット上の意見でも、やはり賛成派が圧倒的大多数だった。

《死刑制度のない国はその場の判断で射殺しておしまいってパターンが多いし》
《(同番組出演の)デヴィ夫人の1人でも殺人を犯したら死刑って意見大賛成》
《死刑反対派はどうやって犯罪者に償わせるんですか? 被害者を生き返らせてから言って下さい》

「反対派の意見として多いのは、冤罪の問題に加えて、人権の問題、犯罪抑止効果への疑問、倫理上の問題といったところが挙げられます」(死刑賛成派の有識者)

倫理と感情は切り離して考えられるのか

倫理上の問題については、例えばジャーナリストの青木理氏が過去に次のように話している。

「『死刑は誰が殺すのだ』と思います。直接的には刑務官が殺すのです。しかし彼らが殺人を犯したくてやっているわけではなく、僕らが付託した権限を行使しているだけですよね。つまり僕が殺人をしているのに近いのではないかという感覚を抱きました。死刑は国家による殺人に他なりません」

このような反対意見に対し、「自分の家族や大切な人が殺されても同じことが言えるのか」というのが賛成派からよく出る意見だ。

「これは往々にして決定的で、胸を張って『言える』と答える反対派は多くありません。むしろ『自分が当事者ならその犯人を殺したいと思うでしょうね』と答える人までいる。

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