甲子園球児ドラフト最前線 金足農・吉田投手「巨人強奪」、大阪桐蔭「阪神嫌厭」 (1/2ページ)

週刊実話

 巨人は大わらわ、阪神は我が道を行く…。今秋のドラフト会議もひと波乱起こりそうだ。主役は、金農フィーバーを巻き起こした金足農業高の吉田輝星投手。夏の甲子園準優勝の報告会見で好きなプロ球団を聞かれ、「巨人」と明言。記者団の「行きたいか?」の問いにも、ハッキリと「行きたいです!」と意思表示した。

 そして8月23日、横浜スタジアムを訪れていた巨人・鹿取義隆ゼネラルマネジャーが記者団に囲まれた。最初、鹿取GMは応じようとしなかったが、その執拗さに根負けし、「スカウトから高い評価が上がっています」とだけ返答。久々のラブコールを受けたのに、なぜか関係者の口は重い。

 「巨人のドラフト戦略は完全にやり直しです。今年のドラフトでは、大学生の即戦力投手を指名する予定でした。吉田投手の1位指名に切り換えるとしても、他球団との重複は必至で、抽選に外れればワンランク下の投手しか残っていませんから」(球界関係者)

 夏の甲子園で、「赤マル急上昇」となった吉田投手。しかし、一部報道でも伝えられたが、大会前は「進学の方向」で固まっていたという。さらに、担当スカウトは「いい投手だから見てくれ」と報告していたが、“上”は確認程度にしか考えていなかったのだ。それが、甲子園でのピッチングを見て、12球団の顔色が変わった。

「吉田は2年生のときからエースでしたが、試合終盤に打たれる“ガス欠癖”がありました。本人の努力と金足農監督と懇意にしている大学の監督がアドバイスし、急成長したんです」(高校野球に詳しいスポーツライター)

 吉田はまだ進路を明確にしていない。プロ志望届を出したとして、巨人が指名回避した場合、人気者ゆえ日本中を敵に回しかねない。

 「日本ハムは身体能力の高い根尾昂内野手(大阪桐蔭)に興味を示していました。でも、巨人にしか行かないと言った菅野智之、メジャー志望の大谷翔平を指名した過去もあるので、吉田に切り換えてきそう。西武は菊池雄星のメジャー挑戦が重なるので、富士大の左腕・鈴木翔天。他は即戦力投手の斉藤友貴哉(ホンダ)、150㌔強の速球を投げ続ける日体大の右腕・松本航、東洋大の甲斐野央に指名が集中しそう。

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