救世主現る?合成サンダルウッド(ビャクダン)の香りがハゲに効果があるという研究結果(英研究) (2/3ページ)

カラパイア

まず成長期では、毛包の奥でたくさんの細胞が毛幹を作り出す細胞に分裂し、髪が成長する。

 次に退行期になると、毛包細胞は徐々に有毛細胞に変わるのを止めて、死に始める。すると最後は髪の毛が抜け落ちて、次の発毛に備えるために休止期となる。

 パウス教授によると、OR2AT4受容体に合成サンダルウッド香料であるサンダロアをさらすと、IGF-1というタンパク質が仲介することで成長期が延びるのだという。

 サンダロアにたくさんさらすほどIGF-1が多く作られ、毛包の細胞が死んでしまうのを食い止めるのだ。つまり、その結果として成長期が長く続くことになる。

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 なおサンダロアはサンダルウッドの合成香料であり、天然のものではないことに注意してほしい。

 天然のサンダルウッドではOR2AT4受容体に結合しないので、成長期を延ばす効果はない。だがサンダロアのほうが天然ものよりも安価で、アレルギーなども起こりにくいので、その点では朗報と言えよう。

 ヘアサイクルの乱れを原因とするハゲには非常に有望そうだ。

 しかし、その効果をきちんと確かめるためには、今後の研究や治験が必要になる。現在、1件の治験が実施中で、2019年1月にはその結果が出るそうだ。
 
 塗るとかしなくても嗅ぐだけで効果が望めるというのなら、一縷の望みをかけてサンダルウッドの香料の入ったディフューザとかを部屋に置きまくり、香水もサンダルウッドを使って、自ら実験台になってもいいかもしれない。

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