長谷川博己に安藤サクラ『まんぷく』がベテランを揃えた裏事情 (3/3ページ)

日刊大衆

広瀬すず(20)をヒロインに迎え、岡田将生(29)や吉沢亮(24)といった若手をそろえつつ、松嶋菜々子(45)や草刈正雄(66)ら人気俳優が脇を固めている。連続テレビ小説の100作目ということで注目度も高く、広瀬すずの起用が発表されたのはなんと17年11月だ。放送開始の1年半前にヒロインが発表されるとは、異例中の異例。NHKの100作目にかける意気込みは、それだけ強いということだ。

 朝ドラはNHK東京と大阪が交互に制作していて、お互いのライバル意識は相当なもののはず。当然、『なつぞら』の前、第99作の『まんぷく』も負けてはいられない。100作目の『なつぞら』が放送開始前から注目を浴びているだけに、『まんぷく』は絶対に失敗できない、という気持ちは強かっただろう。そこで期待の若手ではなく、すでに高い人気を誇る安藤サクラ、長谷川博己にドラマの命運を託すことになったのではないだろうか。

 実力派中心というキャスティング手法は、これからの朝ドラにとって大きな武器になるかもしれない。冒頭で触れたように、『まんぷく』はとにかく評判がいい。“実力派を使って大成功”という実績ができれば、今後もこの形式は増えるかもしれない。もちろん新人女優、俳優の登竜門という役割を担ってほしい気持ちはあるが、朝ドラブランドをより高めてくれるのならこの起用法もありか? 『まんぷく』が新しいヒットの法則になれるかどうか、ぜひこれからも注目していきたい。(朝ドラ批評家・半澤則吉)

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