過激な祭りはハロウィンに始まったことではないしやがて伝統にもなり得る (1/6ページ)

心に残る家族葬

過激な祭りはハロウィンに始まったことではないしやがて伝統にもなり得る

オレンジのかぼちゃ、コウモリやゴーストのイラストで表現される「ハロウィン」が、いつの間にか日本の秋の風物詩のひとつになって久しい。殊に数年前からは、東京・JR渋谷駅のハチ公口からスクランブル交差点、センター街、渋谷109までの道のりを埋める、大勢の「ホラー」なコスプレの人々に加え、路上に散らばるゴミの山、人混みの中でのケンカや痴漢行為、窃盗などのトラブルが問題になっている状況だ。もはや「秋だね〜」と呑気に構えている場合ではないと言っても、過言ではない。

■ハロウィンの始まりと歴史

ハロウィンはもともと、現在の中部ヨーロッパやブリテン島に住んでいたケルト人が行なっていた古いお祭りが起源とされている。秋の収穫を祝い、悪霊を追い出すものだ。ケルトの暦では、10月31日が日本で言う「大晦日」に当たり、しかもこの日は、死者の魂が家に帰る。また、この夜だけは地上をうろつく悪霊たちを全て動物に移し換えて追い出すことができると信じられていた。313年のミラノ勅令以降、キリスト教がヨーロッパ全土に広がり、更に15世紀末から16世紀にかけて、アメリカ大陸北部にヨーロッパ各地からの人々が移住するようになっても、ハロウィンの「本質」は忘れ去られることはなく、キリスト教の祭り、11月1日の「万聖節(ばんせいせつ)」の「前夜祭」的な子どもの祭りとして定着し、今日に至っている。

我々がよく知るハロウィンとは、かぼちゃに目・鼻・口を設けた、「ジャック・オー・ランタン」と呼ばれる提灯を玄関や窓に飾りつける。それは我々のお盆の迎え火と同じように、「霊」の目印の役割を果たしているのだ。そして夜になると、子どもたちは怪物や魔女などの仮装をし、近所の家を訪ねては、「Trick or treat! (お菓子をくれないといたずらするぞ!)と言って、お菓子をもらうというものだ。

■日本におけるハロウィンとは

日本では、アメリカのような「子どもの祭り」というよりも、必ずしも「魔女」「怪物」に限らず、個人個人でお気に入りのアニメキャラなどのコスプレをして、地域の「ハロウィンフェスティバル」に参加するか、冒頭に紹介した渋谷ハチ公口前などのターミナル駅に繰り出すことが恒例になっている。

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