メイウェザーが那須川天心戦のキャンセルを明言!「直ちに中止にしなければいけない」 (2/2ページ)

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また、RIZINを仲介したONE ENTERTAINMENTのブレッド・ジョンソン氏からは「少人数の金持ちの前でやるスペシャルバウトと聞いていた」そうで、ブレッド氏も「対戦相手が那須川天心であること。この試合が公式戦であること」を知らされてなかったとしている。「会見場で明らかにしなかったのは大きな騒ぎにしたくなかった」とのこと。「この会見で発表したことを拡散してくれたファンにはお詫びしたい。会見のために世界中から駆けつけた人たちに申し訳ない」など長文を綴っている。会見では試合のハイライトを見たと話していた天心についても、「今回、日本へ訪れるまで彼のことは聞いたことがなかった」と会見で自身が話した内容を否定した。

 これは試合で来日するまでエキシビションだと思っていたプロボクシングヘビー級王者のアリと、本気でアリを倒そうとアリ対策を練っていたプロレスラー猪木の構図と全く同じ。猪木対アリはアリ側がルールで猪木を縛りつけた上で試合を決行したが、その後アリは入院を余儀なくされている。会見場でメイウェザーは写真撮影も早々に切り上げており、会見内容に対してかなりの不満があったものと思われるが、「公式戦」とは聞いていないというメイウェザー側と「非公式試合の真剣勝負」と話しているRIZIN側の溝は今後埋まるのだろうか?

 「これから揉めるのは間違いない。今でも揉めてますから。ただ、大みそかのRIZINのリングでメイウェザーが天心と対戦するのは間違いありません」

会 見後の囲み会見でこのように語っていた榊原実行委員長なだけに、RIZIN側もタダでは引き下がれない状況に追い込まれている。だが、メイウェザー側にギャランティーを全額納められてないことや、権利の問題からフジテレビ系列の地上波でメイウェザー対天心を中継できるのかも、「まだ調整している段階」だという。あの猪木対アリもアリ側の権利の関係で、ビデオ化はもちろん、映像の再使用まで世紀を跨いでしまったのだ。あの時代よりもアメリカの権利ビジネスは発展しているだけに、一筋縄ではいかない。

 メイウェザーの一方的なコメントを受けて、RIZINがどのような対応をするのか注目される。ちなみにチケットはカード発表後、もの凄い勢いで売れている。

 どんな結末になろうともRIZINには、「強いやつとは試合をする」「この拳で世界は変えられる」というストレートな気持ちを胸にこの試合も即答で引き受けた天心を守ってもらいたい。

取材・文・写真 / どら増田

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